シルバーバーチの霊訓は、史上最高レベルの霊的知識の宝庫として知られています。しかしせっかくの霊訓も今や古書となり、人目に触れる機会がなかなかありません。
当ブログでは以前、全12回にわけて一巻ずつ霊訓の一部を抜粋しながらお伝えしましたが、まだお届けできていない部分が多々あります。そこで今回の記事では、前半にシルバーバーチの霊訓に関する霊的メカニズムや逸話をお伝えし、後半にQ&Aの形で、シルバーバーチの言葉をお伝えします。
霊的知識の金字塔、シルバーバーチの霊訓
人は一生を終えた後すぐに、自分の一生を映像と共に振り返る機会を持ちます。地上人生において自身の言動がどう周囲に影響を与えたのか、関わりのあった全ての人の立場に立って人生を学ぶのです。
これは死後待ち受ける最初の人生レッスンで、私たちは天国でも学びの連続です。霊的な環境に馴染むにつれて、「このままではいけない。もっと成長したい、もっと高みを目指したい」という強い欲求が自然に芽生えます。
ただし、人は死後、個々の霊的成長度に適合した界層(暮らす境涯)に導かれるため、そこで得られる知識、叡智、人生訓は、その人がそれまでに霊的に啓発された範囲内に限られます。いきなり人生の達人になるわけではありません。
また周囲を見渡すと、そこは地上人生で培った精神性がそのまま反映されたような世界であり、愛に生きた人ほど光輝あふれる息の飲むような美しい環境に身を置きます。この世の生き方は、死後の人生に大変大きな影響を及ぼします。
それだけに、高級霊と呼ばれる普段高い霊的レベルの界層に暮らす存在が伝える霊的教訓はとても貴重で、史上最も崇高な輝きを放つのは、イギリス人霊能者モーリス バーバネル氏を通して伝えられたシルバーバーチの霊訓です。
シルバーバーチは遥か昔に地上人生を終え、もう地上圏に近づけないほど大変高い霊的進化を遂げた霊で、交霊に際しては自身のエネルギーレベルを落とし、高い界層の中でも可能な限り低いところまで降りてきます。
そこからは、かつて地上人生をアメリカインディアンとして生きた霊が中継者の役割を果たし、低い波長を放つ物質界の地上まで降りてきます。そして、霊能者のバーバネル氏と互いのオーラを融合させることで、約1時間半の交霊中の間、バーバネル氏の潜在意識をコントロールし、シルバーバーチ→アメリカインディアンの霊→モーリス バーバネルの順で伝達された霊的知識が、バーバネル氏の口から語られます。この伝達は、電光石火の如く一瞬にして行われます。
出典:Maurice Barbanell (the-voicebox.com)
◎フランス人霊視画家、マーセル ポンシン氏によって描かれたアメリカインディアンの霊。中継者は彼だけでなく他にもたくさんいて、一人一人が異なる役割を担っている。皆、シルバーバーチをリーダーとする霊団に属し、その霊団を援助する高級霊による霊団も無数に存在する。
英国ジャーナリズム界の法王*ハネン スワッファー登場
シルバーバーチは、単なる個人的な思いつきで地上の人々に霊的知識普及を始めたわけではなく、天国の最高界層にある神庁から地上社会へ霊的知識を普及させる史上最大の霊的計画(スピリチュアリズム)の元、直接依頼を受けてやってきました。
この重大な使命を遂行するにあたり、シルバーバーチはまず協力者となる地上の人間を慎重に選ぶ必要があり、これから誕生する人物の中で最適任者としてモーリス バーバネル氏を選びました。
バーバネル氏もまた、誕生前に今回の人生では霊的知識普及が自身の絶対的使命だと自覚していました。シルバーバーチはバーバネル氏の魂が母胎に宿った瞬間から、潜在意識のパターンを習得するなど、両者の霊的回路を強化すべく準備を始めました。そして1920年、バーバネル氏が18歳の頃に最初の交霊が始まりました。
シルバーバーチの霊言が伝えられた交霊会は、当初ホームサークルといって、イギリス人霊能者モーリス バーバネル氏が暮らすアパートの一室にて催され、霊的知識を探求する10名ほどの人たち(レギュラーメンバー10名、招待客数名)が週に1回集まり、高級霊シルバーバーチからの霊言を学んでいました。最初の10数年間はごく限られた人にしか知られていない交霊会で、シルバーバーチの言葉を録音することも書き残すこともありませんでした。
ちなみに、"ごく限られた人”は、霊的知識を真剣に探求する人、邪悪な精神を持っていない人に厳選されていました。招待客の名を予めシルバーバーチに伝えて、許可された人だけが参加できました。なぜなら交霊する際は、必ず参加者一人一人からエネルギーを少しずつ採取する必要があり、霊的なことに懐疑的な人や邪悪な精神の持ち主がいると、その否定的な思念が霊界と地上との霊的通信回路に悪影響を与えたり、低い波長に感応した邪悪な霊が近寄りかねないからです。
このホームサークルにある日、バーバネル氏の親友であり、英国ジャーナリズム界で多大な影響力を持つ、演劇評論家のハネン スワッファー氏が参加しました。彼はそれまでに何度か別の交霊会に参加したことがあったのですが、シルバーバーチの霊言に心底心を打たれました。そして、その内容をもっと世の中の多くの人に広めるべく、バーバネル氏が主筆を務める霊的知識の専門誌に、シルバーバーチの教えを載せるべきだと主張しました。
バーバーネル氏は自らが霊能者であることを伏せることを条件にスワッファー氏に同意し、以後、シルバーバーチの交霊会はスワッファー氏の自宅にうつり、ハネン スワッファー ホームサークルと名を改めました。
スワッファー氏は、自身が持つ広大な人脈を生かして多くの知識人を交霊会に呼んだこともあり、シルバーバーチの霊訓はイギリスから日本を含めた世界中に広まりました。なおシルバーバーチは交霊会の参加者に「聞きたいことは遠慮なく何でも聞いて下さい」と言って、どんな質問にも丁寧に答えていました。次にその様子をお伝えします。
Q&A1~4*皆いつか必ずたどり着く世界について
Q1:死後の世界はどこにあるのでしょうか?
A1:今あなたが生活している別の側面、肉眼に見えず内耳にも聞こえない世界です。今こうして生活しているのと同じ場所に存在しています。今いるところが霊界だと認識できないのは、霊的な感覚が発達していないからです。
Q2:死後、生前の個性はどうなるのでしょうか?例えば2、30年前に他界した妻を夫が認識できるのでしょうか?
A2:個性も意識も変わりません。霊的に成長するに伴い霊体も精妙さを増しますが、個的存在としては生前と全く同じです。霊的能力が鋭くなり能力も深まっています。霊体は完全健康体なのでシミや障害や傷跡は消えてなくなっていても、本人とはっきり認識できます。容姿もすぐには変わりません。
Q3:死に方が、霊界へ行ってから影響するのでしょうか?自然な死に方のほうが霊界に順応しやすいのでしょうか?
A3:もちろんです。全ての人間が霊的知識を持ち自然な生き方をすれば、死は楽で苦痛のないものになり、死後霊体に馴染むための調整をしなくてすみます。しかし人間の大半は、自分の霊的宿命や霊的実在の本質について極端に無知です。それに加えて自殺などで死ぬべき時期が熟さないうちに霊界へやってくる人があまりにも多すぎます。そういう霊は、霊的環境に順応させるために監視していろいろ世話を焼かないといけません。
また、死後生命の存続について全く無知だったり、宗教的な誤った死後の概念を吹き込まれていた場合は、霊的自覚が芽生えるまで、死後、長い休眠状態になります。正しい霊的知識があれば全く問題ありません。
Q4:たとえば霊的なことを完全否定していたような人が他界して、死後にも生活があることを知った時は、どういう反応をするのでしょうか?
A4:生涯をかけて築いた人生哲学がひっくり返されるわけですから、とても納得がいかず、宇宙そのものがどこか狂ったに違いないと思います。それを調整していかねばならないのですが、それには霊的ガイドなどによる長い論争と説得が続きます。
Q&A5~8*地上世界と天国の関係
Q5:間違った信仰を携えて霊界入りする人が多いとのことですが、信じる者が救われるのではないのですか?
A5:それは間違いです。人間が死後も生き続けるのは自然の摂理であり、信条や教義を信じるからではありません。
Q6:霊的なことを一度も考えたことがないなど、魂の琴線にふれる体験をしないまま霊界にいくとどうなりますか?
A6:霊的なことに全く無知な状態で新しい生活を始めるわけですから、地上界でも霊界でも不適応者となります。霊の世界について学んでいないからそういうことになるのです。霊的感性が芽生えるまで、何百年もかかる人もいて、中には手の施しようがなく、再び地上界へ送り込むこともあります。ですから私たちは、霊的無知と誤解、迷信、人工の宗教的教義や間違った神学と闘わねばならないのです。こうしたものは一つとして死後の目覚めや生活に役立ちません。
Q7:霊界の友人・知人が助けてくれないのですか?
A7:できる限りのことはしますが、霊的感性が芽生えるまでは手出しできません。そういう人たちのことを気の毒に思ってあげるべきです。霊的資質を発揮できず、せっかくの地上人生が無駄に終わったのですから。地上生活は死後に必ず訪れる霊的生活へのかけがえのない準備期間です。
Q8:物欲や権力欲などは、死後の世界に存在しますか?
A8:低い界層では存在します。忘れてはならないのは、死ぬということは肉体が無くなるだけで、霊的には生前と少しも変わっていないということです。しかも地上と違って霊の世界は思念が実体を持つ世界です。あなたの考えることが現実であり、実体があります。厄介なのは、地上人生の強欲が鎖となって、死後もなお、地上圏へ魂を縛り付けることです。物的には死んだのですが、霊的にも死んでいて、霊の世界よりも地上世界のほうが近い存在となっています。困ったことにそういう霊が、地上界で欲望と権力欲にとりつかれた人間を一層深みに引きずり込んでいきます。
次回も引き続き、シルバーバーチの霊訓をQ&Aの形でお伝えいたします。
希望発見ブログの記事を読んで下さっている全ての方に、心から感謝しています。ありがとうございます。
Your soulmate friend,Lani
参考文献:シルバーバーチの霊訓(1ー12)、これが心霊の世界だ、霊力を呼ぶ本、人生は霊的巡礼の旅(以上全て潮文社)、シルバーバーチに最敬礼(コスモス・ライブラリー)(以下全てハート出版)シルバーバーチの新たなる啓示、シルバーバーチの最後の啓示、シルバーバーチのスピリチュアルな生き方Q&A、シルバーバーチ今日のことば