希望発見ブログLooking for HOPE

心を癒す旅 ~もっと楽しく、もっと気楽に。

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希望発見ブログでは、霊的知識(スピリチュアリズム)を元に、瞑想、心の癒し、死後の世界(天国)の実像についてお伝えしています。
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「シルバーバーチの霊訓」誕生秘話*ハンネン スワッファー、天国の恩師の言葉に導かれた運命

悲しみは、魂に悟りを開かせる数ある体験の中でも特に深甚なる意味を持ちます。魂は身体の奥深くに埋もれている為、それを目覚めさせるには余程の体験を必要とします。悲しみ、病気、不幸等は、地上の人間にとって教訓を学ぶための大切な手段なのです。 
シルバーバーチ

運命に目覚める時*恩師の突然の死

 イギリス・ロンドンにジャーナリズムの中心地「フリート街」があります。20世紀に入り、そのフリート街で「法王」と呼ばれ大きな影響力を持った人物がいます。ハンネン スワッファー氏(Hannen Swaffer:1879-1962)です。
  彼には17年間に渡りジャーナリズムの全てを教えてくれたアルフレッド ハームズワース(1865-1922)という恩師がいました。アイルランド出身のハームズワースは、生涯で80もの印刷物を発行し、「ノースクリフ卿」という子爵の称号を授与されるなど、英国ジャーナリズム界でよく知られた人物でした。(この記事ではノースクリフ卿で呼びます)
 しかしノースクリフ卿は、宿泊先のベッドの上で原稿を整理している時、過労が原因で、突然天国へ旅立ちました。57歳でした。
 人生最大の恩人であったノースクリフ卿を失ったスワッファーは、経験したことのない深い悲しみに打ちのめされます。
 それから2年がたった1924年9月9日のことです。スワッファーはロンドンにある高級ホテル「クラリッジス」で女性記者だけの集会に呼ばれ参加しました。そこでノースクリフ卿の秘書を20年間務めたルイーズ オーエンという女性から「昨日、ノースクリフ卿の霊と長々と話したんです」と聞き、耳を疑います。スワッファーは元々、死後の世界など全く信じていなかったからです。
  しかしルイーズの誠実な人柄は同僚として誰よりもよく知っていて、嘘を言うような人ではありません。ならばノースクリフ卿はいったい何を語ったのか?本当にそれは彼の霊なのか?スワッファーは揺れ動く気持ちを抑えながら、詳しい話をルイーズから聞くことにします。

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写真:クラリッジスホテル (出典:Claridge's Hotel: 5-Star Luxury in the Heart of Mayfair

元秘書ルイーズ オーエンの行動力がつないだ絆

 ノースクリフ卿の死後、遺産問題が持ち上がり裁判沙汰になった為、元秘書のルイーズは彼の名誉を守るためにも、天国にいるノースクリフ卿と話せたらと切に願っていました。
 そんなある日、雑誌の中で「シャーロック・ホームズ」の著者で霊的知識の普及に熱心なことで知られるコナン ドイルが、アメリカ滞在中にノースクリフ卿の霊と話したとする記事を読み、ルイーズは衝撃を受けます。
 数週間後、ルイーズは同僚を通じてドイルに連絡を取ったところ、すぐに会えることになり、ドイル自らルイーズの自宅にやってきました。
 そこでドイルから聞いた話は、十分信ずるに値するものだった為、ルイーズも彼と話したい旨を伝えると、ドイルは著名な霊界通信「ベールの彼方の生活」の自動書記霊媒で知られるジョージ オーエン氏を紹介します。
 すぐにオーエンに会いに行ったところ、オーエンは自分よりも英国最高の霊能者と知られるグラディス レナードがふさわしいと言って紹介してくれました。グラディスは1年先まで予約でいっぱいでしたが、ルイーズの執念が実ったのか、幸いキャンセルがでてすぐに会えることになりました。
   ルイーズがグラディス邸に到着すると、グラディスはカーテンが閉まった部屋にルイーズを招き入れました。この時グラディスは、ノースクリフ卿のことは一切知りません。ルイーズが着席したのを見計らって、グラディスはすぐに瞑想状態に入り、ついにノースクリフ卿の霊が語りだしました。

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ノースクリフ卿からの霊界通信①~⑤

 青枠内がノースクリフ卿から元秘書ルイーズ オーエンに向けた言葉です。

①あなたをここへ来るように念じたのは私です。邪魔が入らないよう万全を期しました。私が地上を去った時、あなただけは私が死後も生き続けていて、すぐ近くに来ていることを公言してくれましたね。それが私がこうして地上へ戻ってくる上で大いに力になりました。その信じてくれる気持ちが地上との縁をつなぐことになるのです。

 

②あなたとは夢の中で何度もお会いしています。ここ(天国)へ連れてきたこともあるのですが、脳による意識的な記憶としては蘇ってこないようです。消えてしまうのではなく、こちらへ来てから役に立ちます。親戚の人など多くの人があなたをこちらから援助していますよ。

 ◎私達は睡眠中に意識が抜け出し、頻繁に天国を訪れています。でも人間の脳の機能では、広大な霊界の記憶を全てとどめておくことはできません。断片的に覚えていたり、全く覚えていないことがほとんどです。いつか一生を終えた後、それらの記憶が蘇ります。

③これからも混乱が続くでしょうが、冷静さを失わず、自分が正しいと思うことを行動に移してください。直感を大切に思念の力を働かせてください。もっともあなたには改めて説明するまでもないでしょう。そういうあなたを誇りに思います。

 

④こちらへ来て動物の生体解剖の残酷さに目覚めました。まず地上界での動物実験をやめさせないといけません。そうすれば、こちらへの悪影響が少なくなり、それが地上界にも良い影響を及ぼします。できる限り努力をして下さい。

 

⑤今はすっかり元気になり完全な健康体です。私が歯のことで悩んでいたのは、あなたが一番よく知っていますが、歯もちゃんとあり、きれいにそろっています。爪もあり肌も実にきれいです。病気もケガもすることなく、陰鬱になることもありません。お金なんかいりません。物を自分で創り出すのです。

  ◎生前患っていた病気やケガは死後、全てが完全に治ります。自分が最も生き生きしていた頃の体に若返ることができます。霊体に老化はなく、霊的成長によって体が光輝を増していきます。
 天国では自分の思念によって何でもつくりだせるので、経済問題が存在しません。コミュニケーションも思念によって行われます。
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ノースクリフ卿からの霊界通信⑥~⑩

⑥今は実に幸せです。することがいくらでもあります。いろいろと指導して下さる方がたくさんいます。特にウィリアム(かつての部下)やキングスレー(第一次世界大戦で戦死したコナン ドイルの息子)から多くを教わりました。

 

⑦今にして思えば、あなたの忠言を聞いて長期の旅行へ行かなければ、こんなに早く死ぬことはなかったかもしれません。地上にいる母親のもとに行ってみることがありますが、どことなく私の存在を感じるようです。しかし健康状態が気がかりです。

 

⑧あなたが私のお墓にいつも持ってきてくれるピンクの花、あれはとてもいいですね。でももうお墓参りは必要ありません。どうせ花を飾るなら、あなたの部屋に飾って下さい。

 

⑨今(天国で)住んでいるところは、建物はきれいだし、花や小鳥がたくさんいてすっかり気に入っています。地上でも大自然が好きだったことはあなたもよく知っていますね。

 ◎天国の環境は人々の心が安らぐよう完璧な美と調和を成しています。また、生前人間にペットとして愛された動物は、個性を保ったまま天国でもかつての飼い主と共に暮らします。人間に愛されなかったり、関わりがなかった動物の魂は、それぞれの種の類魂に吸収され個性を失います。

⑩さようならを言うつもりはありません。また来ます。あなたにはやってもらいたいことが山ほどあります。体を大切にして下さい。

◎ルイーズはこの内容を公表し、イギリスだけでなく、アメリカ、イタリア、フランス、ドイツ、オーストラリアの新聞の一面を飾り、多くの人々の心に、霊的啓発を促しました。またコナン ドイルや世界的物理学者のオリバー ロッジが好意的なコメントをし、記事の価値を高めました。慎重なスワッファーはまだ死後の世界に半信半疑ながら、恩師に最大限の敬意をこめて、自社の新聞で大きく取り上げました。

写真:ハンネン スワッファー(出典:Hannen Swaffer - Wikipedia) 

ハンネン スワッファー最大の使命*「シルバーバーチの霊訓」を一人でも多くの人々の元へ

 スワッファーはこの後、死後の世界の真実を徹底的に検証すべく、いくつもの交霊会に参加しました。ある日スワッファーはジョージ バリアルティンという霊能者の交霊会に参加します。
 その際、ノースクリフ卿の霊が現れ、自分のことを生前同様「スワッフ」と呼ぶなど、本人と自分しか知らない数々の事実をノースクリフ卿が語り、スワッファーはついに死後の世界の存続を心から確信します。
 彼は一連の出来事をまとめた「ノースクリフの帰還」と題した著書を発表し、大反響を巻き起こしました。これが霊的な意味で彼の大躍進の始まりでした。
 当時すでに英国ジャーナリズム界に確固たる地位を築いていたスワッファーは、サイキックニューズ社主筆で霊媒能力を持つモーリス バーバネルが、毎週金曜日に友人・知人を10名ほど集めた交霊会を開いていることを聞き参加します。
 バーバネルによると交霊会で霊的な知識を語っているのは、イエスよりも千年前に地上人生を終え、その後高い霊的進化を遂げた「シルバーバーチ」と名乗る霊でした。
 シルバーバーチの霊言に耳を傾けているうちに、スワッファーはシルバーバーチの高尚な教えに心から感動を覚えました。
 その後、バーバネルが主催していた交霊会はスワッファーの自宅にうつり、「ハンネン スワッファー ホームサークル」と名を改め、スワッファーが多くの著名人を交霊会に招いたことから、イギリスに霊的真理が広まる大きなきっかけとなりました。
  またスワッファーは、バーバネルが主筆を務めるサイキックニューズ紙にシルバーバーチの教えを掲載し、さらに多くの人々の目に触れるようにするべきだ、と助言しました。
 しかしバーバネルは交霊会の霊媒でありながら、主筆を務める媒体に霊訓を掲載すれば、世間からあらぬ疑いを抱かれかねないことを危惧し、スワッファーに反対します。二人はこの後10年以上意見を対立させますが、ついにバーバネルは霊媒であることを伏せた上ならという条件つきで了承し、「シルバーバーチの霊訓」の連載が開始します。
 バーバネルが自分が霊媒であることを紙面で公表したのは、交霊会を始めて約40年後の1959年でした。
 シルバーバーチの交霊会はバーバネル氏が亡くなる1979年までおよそ60年の長きに渡って続き、書籍として1938年に出版されて以降、数ある霊界通信の中でも最も信頼しうる霊訓として、世界中で空前絶後のロングセラーとなりました。ハンネン スワッファーはその原動力となる貴重な役割を果たしました。
 霊的真理(spiritual truth)は魂に受け入れる準備が整っている人々が生きる指針として継承し、世代や国境を越えてバトンをつないできました。
  シルバーバーチは霊的真理を知る者は、この世にもあの世にも恐れることは何一つないと言います。今回の記事を書きながら、先人の努力に改めて心から感謝し、私も一人でも多くの方にバトンをお渡しするのだと決意を新たにしました。
今日も最後まで希望発見ブログをお読みいただき、ありがとうございました。
Your spiritual friend,Lani

参考文献:シルバーバーチの霊訓(潮文社)、シルバーバーチに最敬礼(コスモス ライブラリー)

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