希望発見ブログLooking for HOPE

心を癒す旅 ~もっと楽しく、もっと気楽に。

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希望発見ブログでは、霊的知識(スピリチュアリズム)を元に、瞑想、心の癒し、死後の世界(天国)の実像についてお伝えしています。
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この心癒えるまで【6】歴史の中の家族愛*褒めることで生まれる希望

 歴史の窓を開けると、激動の時代に生きた人々の情熱や愛の風が勢いよく吹き込んできて、優しく背中を押してくれたり、凍えきった心を温めてくれることがあります。今回の記事では、皆様にその風をお届けできるよう、 歴史上の人物に焦点を当てながら、霊的知識をお伝えします。

児童福祉の先駆け、細川ガラシャ

 私は熱心な読書家だった父から「読み物としてはおもしろい」と、まるでスポーツ紙を手渡すような気軽さで、聖書を受け取ったことがあります。その世界に深く足を踏み入れることはありませんでしたが、世に良作を多く生み出した作家・三浦綾子さんの場合、闘病中に幼馴染から聖書を手渡されたことがきっかけで、生涯に渡り信仰の道を歩まれました。
 そして、三浦さんが最初に歴史小説に取り組んだ際、主人公に選んだのが戦国期にキリシタンになった細川ガラシャです。細川ガラシャは、明智光秀を父に持ちます。光秀の妻は伏屋といい、婚約時、疱瘡(ほうそう)という当時大変恐れられていた伝染病を患いました。
 伏屋は死を免れたものの、顔中に一生治ることのない、たくさんの痘跡(あばた)がのこりました。伏屋は光秀に顔を見せるのが忍びず、ひとかたならぬ憂慮の末、光秀との縁談には自分の代わりに妹を向かわせます。
 しかし事情を知った光秀は伏屋のところに行き、「私はあなたこそ妻だと思っています。病気で顔が変化しても関係ありません」と言って伏屋を妻として迎え入れました。光秀は当時の武将としては珍しく側室はおかず、生涯一夫一妻を貫きました。
 伏屋も光秀が故郷を追われ、諸国を流浪して極貧状態にあった時、懸命に光秀を支え続けました。来客に酒が必要な時は、ひそかに髪を切って売ることもありました。どんな時もお互いを支え合って生きてきた二人から生まれたのが、たま=のちの洗礼名ガラシャです。
 ガラシャの結婚生活は息苦しく、夫・細川忠興は妻の行動を極度に束縛し、外出さえ許さず、怒ったら何をしでかすかわからない苛烈な性格の持ち主でした。また父・明智光秀が織田信長をたおした反動で親族は滅び、ガラシャは謀反人の娘として肩身の狭い境涯に陥りました。
 そんな中、ガラシャは「悲しむものは幸福なり」というキリストの言葉に出会い、初めて救われるような気持ちになりました。その後、イエス キリストをより深く理解するために、ラテン語とポルトガル語を独学で学び、二つの言語とも不自由なく理解できるまでになり、洗礼も受けました。
 最期、秀吉の死後の争乱によって、ガラシャは窮地に追い込まれます。夫にはその時は自害せよと命じられていましたが、それは信仰によって禁じられているため、ガラシャは家臣に剣で胸を突かせ一生を終えました。
 ガラシャは最後まで信仰を貫いた悲劇の女性としてよく知られています。しかしシルバーバーチの霊訓に代表される高級霊による霊界通信では、現代を生きる人々が歴史上の人物の悲劇的な死の場面に注目しすぎることに、警鐘を鳴らしています。歴史は、後世に生きる人々が先人の生き方から大切なことを学びとり、それを日常生活にいかしてこそ意味があるためです。
 聖書については、事実と異なる多くの改ざんがなされているので、その言い回しや内容に執着しないように繰り返し警告しています。
 ガラシャが神と信じたイエスは、心霊治療を含めた高度な霊能力と豊富な霊的知識を有し、それらの全てを私利私欲のためでなく、ひたすら自分より困っている人のために使い、霊的法則に則した生き方=愛の実践を伝えた人です。
 細川ガラシャも親を亡くした子供たちのために屋敷内に保護施設をつくり、積極的に受け入れ、愛を注ぎ続けた人でした。また、死がいよいよ目前に迫った時も、邸内に仕えていた人々を逃がす手筈を整え、実行しました。そこに、イエスの愛に並ぶ、細川ガラシャの偉大さがあります。
 魂の偉大さ、霊性の高さは信仰の有無とは全く関係なく、彼女がキリスト教徒であったかどうかは、霊的には全く重要ではありません。霊的な基準では思いやり深い人生を送った人ほど偉い人であり、実際にその愛の量が多いほど霊体の光輝が増し、死後、天国で暮らす境涯まで全てを決定づけます。
 細川ガラシャに時代を超えた魅力を見出した三浦綾子さんは、こんな言葉を述べています。

自分で未来を勝手に決めてしまわない。こんな未来しか待っていないなどとわかったような顔をしない。神の書くシナリオはあなたの書くシナリオとは異なる。人生は思わぬ展開をするものである。自分の思い通りに動くものではない。どんな時も、自分の人生を投げだしてはならない。

 
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絶対に見捨てない*吉田松陰の家族

 幕末、優れた教育者として知られ「生涯が短くとも、人の人生には春夏秋冬がある、悔やむに足りない」と語り、29年の生涯を送った吉田松陰は、後世の人々から大きな尊敬を集めています。
 吉田松陰は大の旅行好きでもあり、勉学のため九州各地を周ったり、東北もほぼ一周していて、自分が自分の最大の教育者であることに余念がありませんでした。
  しかし、旅に必要な藩の書類が整う前に、友人との約束を優先させて旅立ち、当時としては最大の違法行為とされる脱藩をしたり、「日本を救うためには誰かがアメリカに渡らないといけない」と国禁を犯してまで、アメリカ艦艇に乗り込んで捕縛されたりと、随分と”罪深い”人でもありました。
 でも、彼にはどんな時も優しく励ましてくれる家族がいました。松陰の行為によって、彼の家族もお咎めを受け、松陰の師の一人が松陰に絶縁状を突きつけるような事態に陥っても、家族だけは松陰を愛すことをやめず、常に味方であり続けました。
 細川ガラシャが両親からもらった愛を社会に還元したように、吉田松陰も松下村塾で師となった際、塾生の身分・階級に関係なく、誰にでも分け隔てなく平等に接しました。塾生に怒ったことなどなく、子供にも敬語を使い、彼の身近にいた人たちは口をそろえて、松陰の親切心はとにかく際立っていたと言っています。
 吉田松陰の教育の最大の特徴は、「君はこういうところが秀でている」と個々の長所を見極めた上で大いに褒めたたえ、塾生の自信と才能を的確かつ最大限に引き出したところです。その結果、現在の山口県の萩にあった小さな私塾から、高杉晋作、久坂玄瑞、木戸孝允、山県有朋など、明治維新の立役者が何人も輩出したことは、よく知られています。
 彼はその生き方を、獄中にいた時でさえ失いませんでした。同獄の囚人たちに「人間誰しも長所がある」と説き、ある人には「あなたは書に秀でている」またある人には「あなたには俳句の才能がある」と伝え、「私たちはあなたを師匠にして学ぼうではないか」と提案して、松陰自身は、『孟子』(人間は皆生まれながらにして善良な心を持つ性善説を説く)を教える以外は、生徒の立場に徹して学びを深めました。
 すると、それまで周囲の誰にも相手にされず、親族でさえ手がつけられなかった人たちでさえ、松陰から長所を称えられ、師とされたことで感奮し、ことごとく改心しました。
 過去の過ちをいちいち責め立てたり、短所を見つけて矯正しようとするのではなく、長所を見つけてはっきりと伝えてあげること。人の心に自信を植えつけ、才能を最大限に開花させるには、しっかり褒めることが重要なのだと松陰は知っていました。また、彼は相手が子供あっても、その長所から学ぶという徹底的な謙虚さを兼ね備えていました。
 歴史には満天の星空のように、生きるヒントがこれでもかというほど輝いています。良質な人間教育、良好な人間関係は、難しい理論よりも褒めるというシンプルな行為が最大の鍵で、良い親、良い先生、良い上司、良い友人とは、人の長所を見つけ、機会をみて堂々と褒めることができる人だと歴史は教えてくれます。誰かに褒められ長所を見出された人は、自分の中に希望を発見することができるのです。
 ちなみに、松陰は獄中にいる間も、歴史書をよく読み、学び続けることをやめませんでした。霊的知識をここに挟むと、人間は地上人生でつちかった知識を、死後もいかすことができます。また、引き続き天国でも学び続けることもできます。
 皆さんがもし何らかの専門分野の知識をお持ちなら、死後の世界は地上人生よりも行動範囲が飛躍的に大きくなるので、知識を役立てられる範囲、誰かのために役立てる機会が圧倒的に広がります。
 楽器を弾いたり、絵を描くような創造的な分野も含めて、人生はいくつになっても、何かを学び始めるのに遅すぎることはありません。吉田松陰は塾生の一人に、こんな言葉をのこしています。

志を立てるには、人と異なることを恐れてはならない。俗世の意見に惑わされてもいけない。死んだ後の業苦を思い煩うな。目前の安楽は一時しのぎと知れ。百年の時は一瞬に過ぎない。君たちはどうかいたずらに、時を過ごすことのないように。 

 

【松下村塾*出典:|萩市観光協会公式サイト|山口県萩市 (hagishi.com)

死後も日本のために*坂本龍馬

 吉田松陰と同時代に生きた坂本龍馬も、後世の人々を魅了してやみません。維新史の奇蹟といわれる龍馬は、意外にも幼い頃から物覚えが悪く、塾さえ追い出されるような子でした。
 しかし、 剣の道に進んで劣等感を克服し、強靭な精神力を持つ頼もしい青年へと成長して維新回天の原動力になるだけでなく、海運事業や出版事業、株式会社を興すなど、彼の足跡を辿るだけで人間の持つ意志の力と無限の可能性に気づかされます。
 龍馬の父親の八平は、とても穏やかな性格の持ち主で、不器用で劣等生だった龍馬に優しく接しました。臨終の際、よほど我が子の行く末が気になったのか、昏睡状態から突然眼をひらき、「龍馬、龍馬、龍馬」と三度も名前を呼び、地上世界から旅立ちました。どれほど龍馬が愛さていたか伝わるエピソードです。
 坂本龍馬は若くして非業にたおれましたが、彼の日本を想う気持ちは、死によって消えるものではありませんでした。龍馬の死後、30年以上がたった明治37年、日本はロシアとの戦争に直面していました。誰がどう見てもその時は勝てる見込みがないという憂いが日本中を覆い、それが宮中にも達して、皇后は毎日ひどく気を病まれていました。
 日露が断交した2月6日の夜、皇后の睡眠中の夢に、白装束を着た武士が現れました。その武士は「私は維新前に国事に奔走した坂本龍馬と申す者」と名乗り、「身は滅んでも魂魄は日本と共にあり力を尽くします。この度のロシアとのこと、ご安堵なさって下さい」と言葉をのこしました。
 皇后は目覚めの後、子爵の香川敬三に「坂本龍馬とはいかなる人物か?」と夢のことは話さずに、龍馬について尋ねられました。皇后は龍馬の名前さえ聞いたことがなかったのです。香川敬三は生前の龍馬と昵懇だったので、およその人物像や経歴を伝えました。
 次の夜、皇后の夢に再度同じ白装束を来た武士が現れ坂本龍馬と名乗ったため、皇后は夢の詳細を香川に伝えると、香川は龍馬の写真を手に入れ皇后に見せました。皇后は写真を見て「夢に現れた武士は、この人である」と断言されました。
 前回の記事でも睡眠中の夢の霊的メカニズムに触れましたが、このエピソードは、死して尚、人はその情熱の炎をさらに燃やして、地上の人々のために献身的に活動していることを表しています。
 もっとも、霊の世界には国籍、肌の色、宗教などによる分け隔てはありませんので、霊的に成長していくと、愛国心が地球全体の人類愛へと拡大します。
 人間は皆、霊的な一大家族でありつながっています。 それが永遠に変わらぬ霊的真実です。そういう霊的な認識を地上にいる人々がもつことができれば、差別も戦争もなくなります。

人生の浮き沈みは、誰でも経験すること

 歴史の窓から吹き込む風を胸いっぱいに吸い込むと、地球上で生きている限り、古来より人生の浮き沈みは誰もが経験することだということが、心の深い部分で理解できます。
 人生においてつらいこと、理不尽なこと、不公平なこと、悲しいことに直面することは誰にでもあり、いつまでも嘆いたり、悔やんだり、天を恨むよりも、どんな出来事も自分を育てる絶好の機会だと受け止めて、人生に起こる全てのことから教訓を学ぶようにしたほうが、心たくましく毎日を過ごせます。
 地上世界は、あくまでも霊的な学校です。永遠の住処ではありません。この世は霊的成長を育むための魂の義務教育の場であり、私たちはその生徒です。誰もが未熟さを持っているからこそ、お互いを支え合うことに大きな意味があります。また、学校ゆえに、真剣に考えることはいいことですが、あまり深刻になりすぎてはいけません。
 もし身近に、学校で失敗したことに人生を絶望している小学生や中学生がいたら、「そんなに深刻にならなくても大丈夫だよ」と、子供よりも大きな視点を持っている私たち大人は優しく声をかけてあげられます。地上人生も同じことです。何があろうと、人生を絶望して自分を追い込むことはありません。
 歴史上の人物の人生をつぶさに観察すると、試練に直面した時、弱気になって乗り越えられたという例は、どこにも見当たりません。人間、いざという時はできるだけ冷静になって、心の内はとことん強気で闘志を燃やして最後まで押しまくる覚悟を持てば、おのずと試練の暗雲は消え去り、日常に陽が差し込みます。人間の意志の力は絶大で、人生に大きく影響します。
 最後になりますが、日本人は歴史上、人生の叡智を古代中国史に学んできたので、古代中国を舞台にした小説・孟嘗君(宮城谷昌光著)の中の言葉をお伝えいたします。

希望は星の光のように小さく遠いものです。希望をいただく者は常に顔を上げ、暗く長い夜にその光を見続けることです。うつむいた者に、その光は決して見えない。

今日も最後まで希望発見ブログをお読みいただき、ありがとうございました。
Your soulmate friend,Lani

参考文献等:シルバーバーチの霊訓(潮文社)、ベールの彼方の生活(潮文社)、インぺレーターの霊訓(潮文社)、こころが安らぐ本(大和書房)、こころが満たされる本(大和書房)、私はできる!(サンマーク出版)、すべてうまくいく(角川書店)、人生をもっと幸せに生きるために(河出書房新社)、パワーオブ・ザ・ソウル(JMAアソシエイツ)、故郷忘じがたく候(文春文庫)、竜馬がゆく(文春文庫)、夏草の賦(文春文庫)、戦雲の夢(講談社文庫)、関ケ原(新潮文庫)、司馬遼太郎が考えたこと(新潮文庫)、細川ガラシャ夫人(小学館)、明日のあなたへ(集英社)、それでも明日はくる(主婦の友社)、その時歴史が動いた(NHK)、孟嘗君(講談社文庫)

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