希望発見ブログLooking for HOPE

心を癒す旅 ~もっと楽しく、もっと気楽に。

希望発見ブログLooking for HOPE

希望発見ブログでは、霊的知識(スピリチュアリズム)を元に、瞑想、心の癒し、死後の世界(天国)の実像についてお伝えしています。
(いかなる宗教とも一切関係ありません)◎皆様の受け入れられる範囲でお読み下さい。

スポンサーリンク

タイタニック号で亡くなったウィリアム ステッドからの霊界通信【エピソード3・完結編】

地縛霊の救済活動*ウィックランド夫妻の元へ

 前回まで二回にわたり、タイタニック号の海難事故によりこの世を旅立った、ウィリアム ステッドによる霊界通信をお伝えしてきました。
 地上人生で霊的知識の普及に尽力した彼は、死後最初にたどり着く場所「ブルーアイランド」でしばらく過ごした後、霊の世界に順応できずにいる「地縛霊」を救う活動を開始します。
  霊界側では組織的に地縛霊の救済活動が日々行われていますが、ウィリアムもその中に加わりました。そして彼と同じタイタニック号の犠牲者で、霊的無知により死後、地縛霊となってしまった男性ジョン Aの救出を試みます。 
 しかしうまくいかず、地上で地縛霊救済活動をしている夫婦の助けをかりることにしました。その夫婦はカール/アン ウィックランド夫妻で、当ブログでは二人の活動内容を昨年10月27日から「祈りと成仏の関係①~③」という記事でお伝えしました。
 地縛状態にある霊は本人が意図的にそうしている場合もありますが、多くの場合、死後何が起こったか理解できず錯乱状態にあります。そのため、ウィックランド夫妻はとてもユニークな救済方法を用いました。
 まず潜在的な霊媒体質を持つ妻アンの心身を、地縛状態のある霊に使用させ会話ができる状態にします。その上で精神科医である夫のカールが霊の話を聞き、現状を説明し、天国に行くよう諭すという手法です。
 それでは、ウィリアム ステッドに連れてこられた地縛状態にある霊・ジョン Aとカール ウィックランド博士の会話(色枠内)をご紹介します。

www.spiritualfriends.work

www.spiritualfriends.work

海洋, 海, 波, 日の出, 夕暮れ, 海景, 太陽, 日没, 水, 海, 海

霊的無知が招く死後の世界の暗黒

「助けて下さい!」ジョンは叫ぶように言いました。
「どこから来られたのですか?」ウィックランド博士は冷静に尋ねます。
「溺れたんです!でも、また息を吹き返しました。ですが、どこにいるかわかりません。目が見えなくなってしまった。何も見えない!海水で目をやられたのかもしれません。とにかく見えません!」
「それは霊的な暗闇のせいですよ。死後にも生命があることを知らずに肉体から離れた人は、暗闇の中に置かれるのです。無知が生む暗黒です」

  ◎無知とは一生の間、一度も死後の世界について意識にのぼったことのない人や、死後の世界は存在しないと固く信じている人、宗教的教義を心から信じている人、強い物欲や権力欲を中心に生きてきた人です。
 ただし無知といっても子供の場合は精神が純粋なため、死後の世界にいち早く順応します。また心優しい人は、天国にいる人の高い波長に感応するので、死後の目覚めも早くなります。さらに、地上の家族や友人からの祈りも死後の霊的覚醒を促進します。

「今少し見えるようになりました。少し見えかけては、真っ暗になるんです。妻子のそばにいたこともありますが、二人とも私に気づかないんです」
「ご自分が置かれている事情がおわかりになりますか?」
「いったい私に何が起きたのでしょうか?どうしたら抜け出せるんですか?あっ、さっきの方が見えました。確かステッドさんという方です」
「そうです。あなたをここに連れてきたのはステッドさんです。あなたのように死後も暗闇にいる人を助ける活動をされているんですよ」
「ひどい暗闇です。もう随分長くこの暗闇にいます

◎この後、ウィックランド博士が「今年は何年だと思いますか?」と尋ねるとジョンは「1912年」と答えます。実はこの時1916年で沈没から4年たっています。死の境界線を越えると時間の感覚が一切無くなるため、中には数百年以上、ずっと暗闇に留まり続ける霊もいます。
 通常、先に他界した親族や友人が迎えに現れると、霊的知識がない人でも「そういうことか」と徐々に現実を受け入れるのですが、死=消滅と信じている人は、自分が肉体とそっくりの霊体を伴い意識があるため死を受け入れません。
 また中には家族や友人が迎えにきても、亡霊が出た!と思い込んで逃げ続けてしまい、救助が困難になるケースがあります。
 混乱するジョンに、百戦錬磨のウィックランド博士は、愛を込めて諭し始めます。

霊的知識は永遠の財産

「いいですか。死というものは存在しないのです。地上で始まった生命は、肉体の死後も続きます。そして霊の世界では、人のために役立つことをしないと幸せになれないのです」
「たしかに私の生活は関心しなかったと思います。自分のためだけに生きていました。楽しいことばかり求めてお金を使いたい放題使っておりました。今思うとわがままな選択ばかりしてきました」
「あなたはこれから霊界の素晴らしい側面を勉強して、人のために役立つことをすることが、霊の世界での大原則であることを理解しないといけません。その時に味わう幸せが、本当の天国なのです」

◎霊的知識を学ぶということは、地上人生の生き方が死後の世界にどう影響するかを知ることでもあります。ジョンにとって、霊的知識が皆無だったことと自分本位すぎる人生を送ったこと、突然、死がやってきたこと。そうした条件が重なり、地縛状態になりました。

「あなたは肉体がなくなって、今は霊体に宿っているのです。だからその霊体の目が開けば、霊界の美しいものが見えるようになります」
「あそこに私と同じタニタニック号に乗っていたステッドさんが見えます。彼は暗闇にいるように見えませんが・・・」
「ステッドさんは地上にいた時から霊界のことをちゃんと知っておられたのです。霊界に行ってから辺りを明るく照らす光となってくれるのは、生命について地上で学んだ知識だけなのです」

◎いかなる高価な財産も社会的に高い地位も、死と共に縁がきれます。しかし霊的知識という財産は、心傷ついた時に癒しを、最愛の人を亡くした時に慰めを、不安と恐怖にさいなまれた時に勇気と自信を与えてくれます。
 そしてこの貴重な財産を私達は死後の世界にも持っていくことができ、天国でもずっと心を温めてくれます。

私は悪いことはしてきませんでした。ただ、お金とお付き合いのことしか頭にありませんでした。貧しい階級の人に会う機会がありませんでしたし、会う気にもなりませんでした。今はすっかり考えが変わりました。こちらはお金に用のない世界です。

◎人生の落とし穴は、霊的には貧しい暮らしをしている人より、裕福な暮らしをしている人の人生のほうにたくさんあります。
 物質的な力の有無で人間の価値に優劣をつけたり、自分の存在を誇示しようとしてしまう人がいるのです。死後の世界にはセレブ専用の行き先があるわけではなく、偏った信念や傲慢さが、死後の世界で自らを暗闇に閉じ込めてしまいます。
 ジョンは死後、暗闇でさまよっている間、自分の人生の利己的な生活ぶりが映像となって何度も繰り返し目の前に現れ、深い悔恨の情にかられました。彼は「過去の生活の一つ一つの行為が目の前に展開し、逃げ出そうとしても駄目だめなんです。今思うとわがままな選択ばかりしてきたことがわかります」とうなだれたように言っています。人は皆、死後、彼のように自分の全人生を回顧する機会を持ちます。
 ジョンは地上人生では誰もがうらやむ豪華な生活をし、自他共に認める大成功者でしたが、実は霊的には大失敗をしていたことを悟ります。自分よりも困っている人に手を差し伸べる立ち場とチャンスがたくさんありながら、全てを無駄にしてしまいました。
 ウィックランド博士と話し、ようやく自分の立場を理解し始めたジョンの目に、先に他界した母親の姿が見えます。

太陽, 太陽光線, 天国, 雲, ライト, 夏, 午前中に, 輝く, ムード

困っている誰かのために 

「お母さんやお友達と行って、その方たちが教えて下さることをよく理解して下さい。そうすれば、ずっと楽になります」
「はい、母が私を待ってくれています。一緒に行きたいと思います。何年も会っていなかったので嬉しいです。母が言っています。これまでの私は気の狂った人間みたいに全くいうことを聞かないで、手の打ちようがなかったのだそうです。皆様のお心遣いに感謝します。さようなら」

◎ウィリアム ステッドによってウィックランド夫妻の元に連れてこられ、ようやく地縛状態が解けたジョンは、この後急速に霊的世界に順応し、わずか二週間後に助ける側に回って、再度ウィックランド夫妻の元に現れました。
  彼は同じく裕福な生活をしていた友人のアルフレッドが、1915年に大西洋沖にて沈没した英国客船・ルシタニア号の乗客として亡くなり、死後、自分と同じように地縛霊になっていることを知り、彼の救出活動に加わったのです。
 なお、アルフレッドもウィックランド博士との会話で地縛状態が解け、それから2年後、ジョンとアルフレッドは共通の友人で女優のアンナ Aという地縛霊になっている女性を、ウィックランド夫妻の元に連れてきました。今度はアルフレッドまで地縛霊の救出活動に加わったのです。
 「誰かのために役立つことこそ、本当の幸せ」というウィックランド博士の言葉を、ジョンは忠実に実行し、死後、自分と同じような目に遭っている人を積極的に救う活動をすることで、彼は地上時代に味わったことのない真の幸福を知りました。 
  霊的なことは個々の精神がより大きな意味を持つ霊界に行ってから学ぶより、地上で修得したほうが遥かに楽です。そのことはいくつもの霊界通信で共通した教えです。
 ウィリアム ステッドは霊的知識を学ぶことを「神のハイウェイ」と表現しました。霊的知識は地上人生でも死後の人生でも、あなたを常に守り、心を癒し、最善の道へと導いてくれます。 
今日も最後まで希望発見ブログをお読みいただき、ありがとうございました。
Your spiritual friend,Lani 

参考文献:ブルーアイランド(ハート出版)、迷える霊との対話(ハート出版)、シルバーバーチの霊訓(潮文社)

www.spiritualfriends.work

www.spiritualfriends.work

www.spiritualfriends.work