人間は生涯の大部分を影の中を追い求め、幻をとらえようとし、物質的な儚いものを後生大事にしながら生きています。本当は静粛の中において、調和の中において、愛の中においてこそ、あなたの魂は着実に成長するのです。ゆっくりであっても確実であり、間違いがありません。シルバーバーチ
どんな種をまくかはあなた次第
希望発見ブログにお立ち寄りいただき、本当にありがとうございます。最近の記事では、瞑想=心を静粛に保つ習慣について度々触れています。精神を少しの間だけでも統一してみたり、全身をリラックスしてみようとしても、簡単そうで意外と難しいと感じた方は少なくないと思います。焦らずに続けていくと、深いリラックス状態に早く達することができるようになります。
子どもの頃より他人からの評価を基調とした社会で生きざるを得ない私たちは、数々の緊張や重圧を与えられることはあっても、本当の意味で心身をリラックスする方法を学ぶ機会は滅多にありません。
そのため、心の痛みや不安を回避するために、大人になってもアルコールやタバコ、ギャンブル、買い物、ゲームなど、一時しのぎ的な手法に頼りがちになってしまう人がいます。依存性があるので注意が必要です。
私たちの本質は霊的存在なので、物的なことに頼らずとも、一日に数分でも世の中の喧騒から完全に身を引いて、沈黙と共に霊的意識の中に身を置くことによって、心は深い癒しと幸福感を得ることができます。
私が最初に瞑想と出会ったのは、幸運にも中学生の時でした。担任の先生が毎朝10分間の瞑想を生徒に義務づけていたのです。今思い返せば教室が常に明るさと落ち着いた雰囲気に包まれていたのは、毎日先生が与えて下さった10分間の沈黙の時間のおかげだと感じています。
瞑想をすると心に安らぎをもたらす神経伝達物質(セロトニン)の数値が上昇し、日光を浴びた時と同じような天然の精神安定剤となり、イライラしたり攻撃的になったり、否定的な意見に影響されることから防いでくれるのです。
瞑想は一つの例に過ぎませんが、子どもから大人まで、自分の心をなだめ癒す方法を知っておくと、周囲の人にも良い影響を及ぼします。大きな社会問題となっているイジメやハラスメント、ネット上の誹謗中傷は、自分の心をなだめる方法を知らない人達が、心の中の鬱屈した思いを他者に向けて発散し、霊的にもマイナスにしかならないことに人生の貴重な時間を浪費してしまっています。
私たちは皆、完全公正な霊的法則(因果律、カルマ)の元に生きていて、自分が生み出した言動が自身の霊体に全て記録され、良くも悪くもその結果が自分の人生に戻ってくることなります。
自分で蒔いた種は、それがどんな種であれ自分で刈り取ることになり 「収穫」の時期は多くの場合、死後の世界に訪れます。
特に現代はSNSの発達により、一つの発言が不特定多数の人に影響を与えます。動機が愛に発したものなら、意図せず傷つけてしまっても霊的責任は負いませんが、意図的に誰かを傷つけた場合、傷つけた人の分だけ、霊的責任を取る必要があります。良心に背くことは、やめておいたほうが賢明です。
霊的法則は神の法則とも呼ばれ、人間の霊的成長を確実に支えるために存在し、必ず一人一人の人生が完全公平にバランスがとられるようなっています。人を意図的に傷つけることは、結局は自分を傷つけることであり、誰かを思いやることは、自分を思いやるのと同じことなのです。
人間はこの世界に愛を届ける霊的使命を担っていて、一生を終えた人が人生を振り返ってまず思うことは、「自分が地上世界に存在したことで、世の中は少しでも明るくなっただろうか」ということです。
私たちには自由意思があり、悪意の種だろうが善意の種だろうが、どんな種をもまくことが許されています。できるだけ周囲の人や動物に対し善意で接するよう心掛けて生きた人には、死後どんな世界が待ち受けているのでしょう。英国三大霊訓の一つで、高級霊団による霊界通信「ベールの彼方の生活」では次のように述べられています。
言葉に言い尽くせぬほどの喜びと光と愛に包まれ、その全てがあなたのものとなります。霊の世界で抱えきれぬほどの霊的報酬を授かり、そこから真の実在の生活が始まり、地上より遥かに祝福多き世界であることを悟ります。
どうせまくのなら、優しさのつまった種を一つでも多くまいて、世の中をどんどん明るい場所にしたいですね。
動物の霊的進化と人間の愛
前述した霊的法則の元、自分の行為に対し自分で責任を取るのは、人間だけです。動物の場合は、犬なら犬、猫なら猫というように、各種ごとにいわば連帯責任をとることになります。
なぜ人間だけが個人で責任を負うのかというと、私たちは地上の全生命体の中で最も高い霊的進化を遂げた存在だからです。いわば最上級生であり、下級生とは異なるカリキュラムが組まれているわけです。
当然上級生としては下級生をイジメてはいけません。自分たちの幸福のためだけに下級生の命を犠牲にしたり、苦痛、恐怖を与えてもいけません。最上級生たる人間は、全ての動物に対し愛を持って接する責任があります。
動物の霊的進化において、人間の愛は大変重要な要素を持ち、実際に人間から愛を与えられた動物は霊的に著しく成長し、死後の世界でも個性が存続し飼い主とも再会できます。
愛のエネルギーが両者を100パーセント確実につなげる力になるのです。人間に愛されたことのない動物の魂は死後、各種の大きなエネルギー体(類魂)の中に吸収され、個性も完全に消えます。
霊的進化の中で人間に次ぐ地位にいるのは犬、続いて猫です。その理由は、犬や猫は歴史上、他の種に比べ最もたくさんの愛を人間から与えられてきたからです。また、人間が他の動物に比べ犬や猫に親しみを感じるのは、霊的進化上、お互いに最も近い関係にあるためです。
最上級生の人間が、自分たちの健康や幸福のために動物を実験に利用したり、食用に殺害することは、霊的には誤った行為です。それは、動物の立場になってみれば、理解できることです。
たとえば人間は、この地上では最上級生でも、霊の世界には私たち以上に霊的進化の高い存在がいます。もし自分たちがそうした存在の健康や食のために、親族友人もろとも残忍な方法で命を奪われたら、どれほどの憎しみを抱くことでしょう。一方的に命に感謝されたところで、憎しみは消えません。
殺害された動物にも神聖な魂と感情が宿っており、死後極度の恐怖心のあまり霊の世界で暴れまわります。そのネガティブな想念体が地上世界を取り巻いて、人間社会への暴力の連鎖などにつながるのだと、高級霊による霊界通信は伝えています。
しかし現実的に、子供の頃から家庭や学校給食で親しんできた食文化を急にやめることは、容易ではありません。健康への考え方も人それぞれで、食に関することは、完全に個々の自由意思の範囲内で決められることです。
もしこの地上人生で霊的進化の道を少しでも上に進みたいと望む方は、急に肉食をやめることは無理でも、霊的理解の元、少しずつ控えることができるかもしれません。 人生は長く生きることよりも、霊的に正しく生きることのほうがずっと重要です。
なお、人は何度も生まれ変わって地上に誕生することがありますが、動物や他の生物として生まれ変わることはありません。それは霊的進化の逆戻りになり、たとえば罰のような形で、来世は動物や虫に・・・ということもありません。そのように伝える宗教もありますが、それは誤りです。
また、動物は同じ種として地上に生まれ変わることはありません。たった一度きりの地上での生を懸命に生きているのです。人間と動物は同じ陽光を浴び、同じ空気を吸い、同じ星に暮らしながら共に霊的進化の道を進む尊い仲間です。先に進む人間が遅れてくる動物に、常に優しく手を差し伸べることが、霊的法則にのっとった自然な生き方なのです。
生命に始まりも終わりもない
私たちの人生の旅に終わりはなく、あなたという存在は、永遠に生き続けます。また、あなたはこの世に誕生する遥か昔、無窮の過去から存在していました。それが、気の遠くなるほどの年月をかけて人間として自我(意識)を発揮するまでに進化してきたのです。
仮に、自分という存在を消してしまいたいと思っても、それは不可能というものです。寿命のない永遠の身体である霊体をもつ私たちは、死をこえて生き続ける宿命にあります。
私たちは皆、霊的進化の途中にあります。この世に暮らす人間は、非常に高い霊性を備えた人もいれば、動物的進化の過程を終え、初めて人間としてこの世に生を受けた人もいます。人間の精神の中に横暴性が潜むのは動物的進化の名残りで、言動が利己的だったり、横暴な人は人間としては霊的成長の初期段階にあり、獣性が強く残っているためです。
そうした霊性の低い部分を克服していくために霊的法則があり、一生を終えたあと人生を振り返る機会を持ち、今回の人生で失敗したところ、足らなかったところを反省し、次の人生ではより愛を発揮していくことによって、少しずつ高い霊性を身に着けていきます。
別の視点で生命のサイクルをみると、人は今現在抱えている問題は、前世でも抱えていた可能性があります。よくある例は、依存症です。前世で心の痛みの「一時しのぎ」にアルコールに頼りすぎてしまった人は、今度こそアルコールに頼らずに、人生を乗り越えていくことを誕生前に固く決意します。
もしまた今回の人生でアルコールに依存して克服できなければ、何度でも生まれ変わって同じ状況を繰り返します。
他にも例をあげると、とても裕福な家庭に生まれたり、人生の途中で誰もがうらやむような財産を持つ人がいます。ここにも霊的法則によるレッスンが隠されています。
あくまでも一例ですが、前世で冨や地位という物的な財産のみを追い求めた人は、一生を終えた後、天国の中でも霊的貧困層に陥り、低く薄暗い界層に導かれます。その冨や地位を、自分のためだけでなく、もっと困っている人のために使うべきだったのだと、深い悔恨に苛まれます。豊かな生活をすることは決して悪いことでありませんが、精神的な構造があまりにも利己的だったり物的なことに偏ってしまうことがよくありません。
そして、次の人生こそ、多くの人のために自分を役立てようと固く決意します。政治家になるかもしれないし、経営者になるかもしれません。その人にとっては「お金持ち」として生きながら、どこまで誰かのために霊性(愛)を発揮できるかが人生の勝負になります。それにはまず、人生はそれほど多くの物や高価な物に囲まれていなくても幸せになれるんだ、という視点を養う必要があります。
仮に貧しい生活を送っている人を軽蔑するような態度で生きれば、今度は自分がお金に著しく困る立場の人生を経験することもあります。霊的法則により、そうでもしないと理解できないのなら、そうなります。
ですから、物的に裕福な人はその人なりに学ぶべき人生のレッスンがあり、その人の人生をうらやむことは全く不要です。
また、人種や国籍、性別などに強い差別意識がある人も同様に、次に生まれてくる時には、自分が差別していた側の人間として生まれてくることも十分にあります。そうでもしないと、人類は皆が霊的一大家族だということ理解できないなら、そうなります。
このように、私たちは一人一人が異なる課題、目的、使命を抱えてこの世に誕生します。そのため、誰かの人生と自分の人生を比べることは、全く意味がありません。何よりも、死後の世界には持っていけない有限の物的資産以上に、永続性のある無限の霊的資産=愛に比重をおくことがとても大切なのです。
あなたには、永遠の時が用意されている
霊的視点から人生のメカニズムを見てみると、年齢や立場に関係なく、自分を無条件に徹底的に愛し、大切にすることがいかに重要なライフレッスンかということが浮かび上がってきます。
あなたの身体は、神聖な魂が宿る神殿のような場所です。どんな時も自分の心と体に最大限の敬意を持って大事にケアしていかないといけません。自分の身体だから何でもしていいわけではないのです。
私たちの本質は物的な存在ではなく、神性=神の資質が宿っている霊的存在です。言い換えれば、あなたはミニチュアの神であり、自分の神殿はもちろん、他の人の神殿を汚すような神であってはいけません。
人生最大の目的である霊的成長は、ゆっくり進みます。あなたには永遠の時が用意されていて、この地上人生も終わってみれば一瞬のできごとのように感じます。
現在抱えている全ての悩み、苦しみ、心配にもいつか完全に別れを告げる日がやってきます。霊的視点で人生を眺めれば、人生における困難は、陽光が一時的に通りがかった雲に遮られているかのような、人生の一部にすぎません。
雲はやがて動き出し、必ず優しい光が人生に降り注ぐ日がやってきます。それが、太古から繰り返されてきた人生の摂理です。だから、何があっても人生を絶望したり、あきらめてはいけません。何があってもです。
困難の中にいる間に学んだことこそ、一生を終えたあとの貴重な霊的財産となり、深く感謝することになります。
人間には、地上人生を生き抜くための強さが全員に備わっています。目の前の心配事や不安に心を奪われ、最悪の事態や起こるかどうかも定かでない不幸な出来事を次々と想像して自分を苦しめるのは、単なる時間とエネルギーの無駄遣いです。あなたの魂を永遠に傷つけるような出来事は、人生には決して起こりません。
あなたには、あなたが人生をたくましく生き抜くことを最大の使命として常に見守り、導いている霊の世界の住人がいます。その人は今日まで、あなたが可能な限り霊的成長を遂げられるよう、また霊的観点から人生を見つめられるよう、ずっとずっと忍耐強く深い愛情で、霊的ガイドとしての務めを果たしてきました。
あなたが気づいていなくても、これまで何度も人生のピンチで救ってくれた存在です。これからも、絶対にあなたを裏切ったり見捨てたりしません。
不安で仕方ない時こそ、毎日数分でも横になるか座るかして、目を閉じ全身の力を完全にぬいて、深呼吸を繰り返してみて下さい。あなたが不安の念で心をいっぱいにしなければ、いかなる問題を抱えていようと、霊的ガイドが手を差し述べてくれます。助けてほしいことがあれば、心を落ち着かせて声に出して祈ってみて下さい。
霊的知識を基盤として、「絶対に大丈夫」と心を明るく確信に満ちた状態にすれば、祈りの実現は早まります。不安な気持ちが込み上げてきた時は、願いが叶えられた状況をはっきりイメージしながら一日に何度も自分にこう言い聞かせましょう。
「私の人生には、この状況から最高のできごとだけがやってくる。私は強く、どんなことも必ず乗り越えることができる」
今日も最後まで希望発見ブログをお読みいただき、ありがとうございました。
Your spirtual friend,Lani
参考文献等:シルバーバーチの霊訓(潮文社)、ベールの彼方の生活(潮文社)、インぺレーターの霊訓(潮文社)、これが心霊の世界だ(潮文社)、こころが安らぐ本(大和書房)、こころが満たされる本(大和書房)、私はできる!(サンマーク出版)、すべてうまくいく(角川書店)、人生をもっと幸せに生きるために(河出書房新社)、パワーオブ・ザ・ソウル(JMAアソシエイツ)、スピリチュアルパワーに目覚める10の秘密(PHP出版)、コナン ドイルの心霊学(潮文社)、引き寄せの法則(KKベストセラーズ)、これが死後の世界だ(潮文社)、永遠の別れ、霊力を呼ぶ本(潮文社)