自分を過小評価してはいけません。多くの良いものがあなたの心の中に潜んでいることを悟って下さい。あなたに値しないものなど、何一つありません。
ウィリアム アトキンソン
一人の笑顔は、みんなの幸せのために
前回の記事では簡単な瞑想の仕方や、瞑想による精神統一の習慣が地上人生だけでなく、死後の世界においてどれほど役に立つかお伝えしました。
多くの人は普段使用している通常意識の内奥に、高次元の霊的意識が無限に広がっていることを知らずに生きています。一日に数分でも身体を完全に脱力・リラックスさせて深呼吸を繰り返すと、通常意識が霊体を通じて霊的意識と連結し、心身共に深い安らぎに満たされます。
あなたの心の中には、人生がいかなる疾風怒濤に包まれようと、絶対に誰にも傷つけられることのない、常に平穏で安全な美しい世界が存在していて、簡単に辿り着くことができるのです。
そこで無限にある愛や癒しのエネルギーをチャージすることで、次第に思考がどんどんポジティブになり心が軽くなっていくことを実感します。瞑想は、そんな楽しいワクワクするような心の旅を可能にしてくれるのです。
本当の安らぎは霊体を通じて自分の内側からやってくるということを知識として知っておけば、生涯に渡り、自分で自分を心をなだめ癒していけます。
また、瞑想して心を静穏にする霊的効能は絶大で、霊的援助が人生のあらゆる場面に行き渡るようになり、行き詰まっていることも好転し始めます。霊の力は、物質界のあらゆる存在、出来事に勝るからです。
霊界側から援助物資を乗せた船があなたという港に着港するには、思考の波が不安や緊張、怒りなどで荒れ狂っていては、船は引き返さざるをえません。心を安らかにして、思考の荒波を静めて好条件を整えることで、霊界側の支援が確実に届きます。
何かいいことや嬉しいことがあった時のみ、心を穏やかにするのではなく、つらい時、不安な時こそ意識的に先に心を落ち着かせることで、あなたを取り巻く状況も落ち着いていくのです。
霊的援助を実行しているのは、あなたを一生見守る霊的ガイドや先に他界した家族や友人だけでなく、あなたの人生の目的や情熱に深い共感を覚える霊の世界の住人です。
霊的援助という言葉自体が非現実的に聞こえるかもしれませんが、私たちは皆、今現在目に映る日常の風景に終わりを告げる時がきて、いつか必ず霊の世界の住人となります。そして、助けられる側から助ける側へと立場がかわった時、地上人生は決して自分一人で生きていたわけではないことを悟ります。
それまでと全く反対の立場に立ち、霊力を駆使して地上の人々の人生にポジティブな変化を起こそうした時、援助対象の人の思考が心配や悲観で占められていると、援助の力がなかなか届かず「わずかな時間でもいいから、心を静める時間をもってほしい」と切実な思いでその時を粘り強く待ちます。
なぜなら、一人を全力で支援して笑顔にすることで、周囲の人の心にも、幸せの波が波及することを最大の目的としているからです。
一人の苦しみは、みんなの学びのために
一人の笑顔がみんなの幸せにつながるように、一人の苦しみが実は他の多くの人の学びに役立てられるよう、霊的に意図されてることがよくあります。以下はその一例です。
霊能者ジェームズ ヴァン プラグ氏の交霊会に、ある家族がやってきました。その家族の中には、難病の筋ジストロフィーを患う二十歳ぐらいの青年レニーがいて、彼はほとんど会話ができない状態でした。
しかしプラグ氏には、レニーが非常に高い霊的進化を遂げた魂の持ち主であることが一目でわかりました。霊性の高い人ほど、身体を取り巻くエネルギーフィールド(オーラ)が眩いほどの光輝を発しているからです。
オーラにはまた、その人が思い悩んでいることや願望、行為に対する動機など様々な情報がインプットされていて、霊の世界の住人は地上の人のオーラを読み取ることで、効果的な援助方法を導きだします。
交霊が始まると、肺気腫のため他界した父親のロスが現れました。人は他界すると、人生で起こった様々な出来事の意味を霊的視点から理解します。ロスは息子のレニーに、こう言いました。
「君が難病を患ってこの世に生を受けたのは、周囲の人々に無条件の愛を与えるためなんだよ」
自分だけでなく、愛する人が重い病やケガ、障害を患った時、前世や過去の自分の過ちによって、神様が自分や愛する人に罰を与えたのではないかとか考え、自責の念に苦しむ人がいます。または善良な人間が苦しまざるを得なくなったことに対して、神を恨む人もいます。
しかし神とは完全な愛に満ちた霊的存在であり、怒って罰を与える人間的存在ではありません。 私たちの多くは子供の頃から、悪いことをしたら両親や先生に罰を与えられる教育の世界に生きていて、その思考方法に慣れきっているため、人生で不幸、不運だと思うことが起こると、何か悪いことをしたから天罰が下ったのだろうかと考えてしまいがちです。
天罰の概念は人間が勝手に考えた神の概念であり、人間に罰を与えるのは人間だけで神ではありません。
レニーは筋ジストロフィーを患い会話もままなりませんが、身体的に不自由があっても、永遠の身体である霊体は完璧な状態です。レニーのように、すでに大変高い霊的進化を遂げた霊が、地上世界で特別な使命を果たすために重い病気や障害を患うことがあるのです。
進化した魂ほど、この世に美衣美食や名声、物質的な豊かさを求めてやってくるわけではなく、己を犠牲にしてでも命や健康、愛の尊さを周囲の人や社会に教えにやってきます。
レニーの両親・家族はそんな神聖な使命を担う高級霊・レニーに選ばれた人たちで、現実的な人生の道のりは言語に絶する試練が伴いますが、その試練に耐えうる霊性の高さ、精神的な強さがあるからこそ、選ばれたのです。
レニーはいつか生涯を全うしたあと、完全健康体の霊体で、元々いた高い界層に戻ってさらに大きな使命を担うことになります。
天国への電話*思いはすぐに伝わる
息子のレニーに霊的真実を伝えた父のロスでしたが、彼は生前、死後の世界の実在に疑念を持ち、その実在を肯定していた家族全員のことを常々冷笑していました。
ロスは自分自身が死後の世界の住人になったことで自らの過ちを認めざるをえず、家族にそのことをとても後悔していると謝罪しました。
この世を旅立った人が地上の人に「あんなことをするんじゃなかった、言うんじゃなかった」と深い後悔の念を伝える光景は、交霊の場で大変多くあります。反対に、地上にいる人が天国へ旅立った人に謝罪する場面もあります。
大切な人が他界した後、それまでの自分のたった一つの言動が、後悔というやり場のない重たい自責の念となり、人知れず何年も苦しんでしまうことがあるのです。
ある女性は、夫がいつも同じ歌を繰り返し歌うことに、いら立ちを覚えていました。女性はついに耐え切れなくなり、夫がその歌を歌えるのは入浴中だけという家庭内ルールを一方的につくり、他の時間帯は夫が歌うことを完全に禁止しました。しかし夫が亡くなった後、あの歌をもう一度聴けるなら、どんなことでもすると思えるほど、夫に歌うことを禁じてしまった自分の行為を悔い続けました。
75歳のハワードは、健康に良いからと気乗りのしない妻のミリーに毎日ウォーキングをしようと誘いました。一緒に歩き始めてから6日後のこと、ミリーは「毎日歩かないといけないの?今日ぐらいは休みたい」と言いました。
しかしハワードは「何があっても歩かないとだめだ。歩けば気分も良くなるから」とミリーを半ば無理やり連れだしました。
歩き始めてすぐに、二人は横断歩道を渡り始めました。その時、猛スピードの車が来て二人をあっという間に跳ね飛ばしました。すぐに病院に運ばれましたが、ミリーは天国へ旅立ち、夫のハワードだけが一命を取りとめました。
(もしあの時自分がウォーキングに誘わなかったら、妻は今頃生きていた)ハワードはそれから深い後悔の念に苛まれ、立ち直るまでに数年かかりました。
もっと感謝の気持ちを伝えればよかった、もっと愛していると言えばよかった、もっと褒めてあげればよかった、なんで自分はあんなことを言ってしまったのだろう。そんな後悔の念に押しつぶされそうになったら、霊的知識が役に立ちます。なぜなら人は死を超えて生き続け、 地上の愛する人とは特別な霊的回線で常に結ばれていて、様々な思念を受け取っているからです。私たちの気持ちは、天国へ旅立った人にいつでも明確に伝えることができます。
たとえ愛する人が他界してから数十年たっていたとしても、霊の世界には時間そのものが存在しないため、どんな思いも伝えるのに遅すぎるということはありません。
謝りたいこと、愛していること、幸せを願っていること、反対にぶつけたい思い、どんなことでも伝わります。
最も良い方法は、天国にいる方の写真を目の前に置きます。じっと見つめたあと、そっと目を閉じ、何回か深呼吸を繰り返します。このプロセスは天国の愛する人へ電話をかけるようなものです。
気持ちが落ち着いてきたら、心で想いを伝えます。うまく言葉がまとまらない時は、はっきり声にだして伝えましょう。祈る時も、そのほうが思念が明確化され、はっきり伝わります。
最愛の人の死は誰にとっても大変つらいものですが、深い悲しみの体験はそれだけ深い愛に出会えた人生の奇跡を意味します。天国へ旅立った最愛の人とは、必ず再会できます。愛の奇跡は永遠にあなたのものです。
強い信念が現状を打破する
永遠に続く生命の旅路において、この地上人生は非常に貴重な部分を占めています。私たちは皆、一人一人が特別な使命と目的を持って生まれてくる霊的な存在です。
地球という生活の場は、霊的には義務教育の場で、永遠の住処ではありません。義務教育を終えることを私たちは死と呼びますが、それは新たな世界への誕生を意味します。小学生や中学生が多くの失敗をしながら、その後の人生に備えてたくさんのことを学んでいくように、私たちは地上人生で何度も失敗や挫折を繰り返しながらも、たくましく生き抜くことで、死の直後から始まる高次元の世界での壮大な人生に十分に備えることができます。
地上人生は、あくまでも次の人生への準備期間だと知れば、何かに失敗しても、くよくよ悩んだり深刻になりすぎる必要はなく、「この経験もさらなる高みにのぼるステップにすぎない」と前を向くことができます。
そして、何があっても天寿を全うすることです。自分で自分の準備期間を切り上げることだけはしてはいけません。それでは死後の備えが不十分なって余計な課題が課せられることになります。
子供から大人まで、もっともっと心の健康に気を配るべき時代がやってきています。日々入浴などで身体を清潔に保つように、心もまた健康のために清潔に保つ必要があります。瞑想はそのためにできる最高の手段の一つです。
瞑想と関連して、霊的援助のメカニズムに触れましたが、あなたの背後には常に霊的世界からの強力な支援体制が整っていることを知ったからには、もう心配したり取り越し苦労をする必要はありません。心配は百害あって一利なしです。死後の世界さえ、圧倒的な生命力に満ちた世界での大冒険の始まりで、恐怖心など全く不要です。
霊の世界の住人は、背後に高級霊で構成された霊団の援助のもと活動しており、絶対にあなたという人を見放したり、裏切ったりしません。何かに失敗したから、瞑想をさぼったから、判断を誤ったからといって、罰を与えることもしません。
私たちは皆、勇気をもって霊的世界から物質世界の地上へ誕生してきました。霊的存在である自分には、地上人生で解決できない問題、克服できない困難は絶対に生じないという、霊的真実に則した信念を持っていたのです。その力強い信念を常に心にとどめて毎日をスタートすれば、取り越し苦労のない心豊かな日常を確実に引き寄せることができます。
今日も最後まで希望発見ブログをお読みいただき、ありがとうございました。
Your soulmate friend,Lani
参考文献等:シルバーバーチの霊訓(潮文社)、ベールの彼方の生活(潮文社)、インぺレーターの霊訓(潮文社)、これが心霊の世界だ(潮文社)、こころが安らぐ本(大和書房)、こころが満たされる本(大和書房)、私はできる!(サンマーク出版)、すべてうまくいく(角川書店)、人生をもっと幸せに生きるために(河出書房新社)、パワーオブ・ザ・ソウル(JMAアソシエイツ)、スピリチュアルパワーに目覚める10の秘密(PHP出版)、コナン ドイルの心霊学(潮文社)、引き寄せの法則(KKベストセラーズ)、これが死後の世界だ(潮文社)、永遠の別れ(日本教文社・本文中後悔のエピソードを引用)、霊力を呼ぶ本(潮文社)
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