霊能力には①霊視力、②霊聴力、③霊の想念を受けとる力、④霊のエネルギーを感じる力、⑤霊言能力、⑥自動書記能力、⑦霊力を使った治癒能力等ありますが、今回の記事では、①～④をご紹介しながら、霊能者の視点に立って霊的知識をお伝えします。
霊の姿を視る
霊視力はクレアボイヤンスと呼ばれ、霊能者には霊の姿がこの世にいる人間と同じように、とても現実的で自然な実質感を伴ってみえます。決して薄ぼんやりとした姿ではありません。
交霊会に他界した方が現れる時、霊能者を通して自分だと証明するために、一時的に他界時の年齢で、当時の身体の病状・障害を表した姿で現れることがよくあります。
たとえば高齢で他界された方は、天国では皆、自分が最も生き生きしていた若かりし頃の姿になりますが、もしその姿で現れたら、一体誰だかわからないということになりかねません。
霊が他界時の姿で現れることで、霊能者は霊の他界時のおおよその年齢を判断し、霊のオーラから、他界してどれくらいたったかがわかります。霊能者がその霊の特徴を説明し終えると、霊は自身の思念で、一瞬で天国での姿に戻ります。
中には本当にさっきの霊と同一人物だろうかと霊能者が疑念をもつほど、他界時の姿と現在の姿に大きなギャップがある霊もいます。霊的に進化した霊ほど他界時の姿に戻るのを嫌がる傾向にあり、オーラから強烈な光輝を発していて、性別すら判断しづらいことがあります。
また、交霊会には生前、身体的な障害があった方がその姿で現れることもあります。イギリス人霊能者のジョセフ ベンジャミンは、交霊会である女性を霊視した時、「あなたのそばに、結核で亡くなった少女が見えます」と言って、少女の名前と亡くなった時の様子、住まいの場所まで事細かく伝えたで、「この子の指は四本しかありません」と言いました。女性によると少女は生前、それを隠すように歩いていたそうです。
この少女は天国では指が五本あり、身体（霊体）はいかなる病気・障害とも一切無縁で、完全に健康体です。ただ、交霊会で自分の存在を証明するために、他界時の容姿を表しているにすぎません。
高級霊・シルバーバーチの交霊会には、一人娘を亡くした母親から手紙が届けられたことがあります。
私は１９歳の一人娘を亡くしました。私も夫もあきらめきれない気持ちです。私たちにとって娘が全てだったのです。身体が不自由だった娘は１９年間一度も歩けず、厳しい地上人生を送りました。その娘は地上で苦しんだだけ、天国では報われるのでしょうか？私は悲しみに打ちひしがれ、途方に暮れた毎日を過ごしております。
シルバーバーチはこう答えました。
神は無限の愛であり、全ての苦しみは、魂に影響を及ぼして自動的に報われます。そうすることで、宇宙の深い側面についての理解を深めていきます。ご両親は大きなものを失ったかもしれませんが、娘さんは大きなものを得ています。娘さんは、苦しみから完全に解放され自由になったことを理解なされば、嘆き悲しむことが少しも本人のためにならないことを知って、涙されることはなくなるでしょう。
この両親がいつか天寿を全うした時、歓喜の瞬間が待っています。死の直後に愛する娘が笑顔いっぱいに駆け寄って迎えてくれるからです。愛は宇宙最大のエネルギーであり、愛し合う魂同士を１００パーセント、必ず引き合わせます。
地上世界では亡くなった人の死を悼み、別れを悲しみますが、天国では亡くなった人をお迎えし、再会を祝福し合います。それが、揺るぎない死の真実です。
子供の霊視力＊ヘレン ヒューズの体験
霊視力についてもう一つ特徴をお伝えします。子供（特に未就学児）は大人に比べて霊視力を持つ子が多くいます。身体がまだ地上の波長に慣れておらず、霊的な波長に近いためです。
子供は両親や動物の絵を描いた時、身体の周りにカラフルな色（オーラ）を描いたり、大人の目には見えない霊の世界のお友達と会話をしながら遊んでいることがあります。親が気味悪がって「やめなさい！」と叱ってしまうと、霊的な感覚が閉ざされることもあります。
イギリス人霊能者のヘレン ヒューズは１１歳の頃、教室の入り口に生徒の霊がいるのを発見し、クラスメイトに「見て！」と言いました。クラスメイトの中にも、同じ生徒の霊を見た子がいました。そこに先生が現れ詳細を伝えましたが、「何をバカなことを言ってるの！」と、ヘレンは幽霊を見て騒いだ主犯格とされ、廊下に立たされる罰を受けました。
後年、驚異的な正確性を持つ霊能者として世に知られることとなったヘレンは、イギリスのグラスゴーにて交霊会を催しました。交霊会終了後、一人の参加者の女性がヘレンの元に駆け寄ってきて、「この成功が、あの幽霊騒ぎから始まったなんて夢みたいですね」と声をかけました。それは、ヘレンを廊下に立たせた先生でした。
しかし先生は知りませんでした。ヘレンは子供の頃から霊の世界の住人がみえる特殊な能力を親にも誰にも認められないことで、（自分という人間は、どこか異常ではないのか）と随分思い悩み、大人になってからも悩み続け、やがてそれは病気となって背骨の激痛を伴う重病となり、死の危機が迫りました。
友人たちが別れの挨拶に訪れる中、ヘレンの視界に息を飲むほどの美しい天国の風景が広がりました。ヘレンは何とか死の危機を脱しましたが、二年間歩くことができませんでした。
しかし偶然出会った役所の人が霊的知識のある人で、ついに自分の能力の理解者が現れたことで、体調は徐々に回復していきました。
これは、人のために生涯を捧げる使命を持つ人が決まって通る道です。過酷な試練を経験し、もうこれ以上耐えられないというギリギリまで孤独と絶望の淵に立たされることで、初めて魂は霊的次元で人の心の痛みや悲しみが理解できるようになり、誰かの希望になることができるのです。
絶望的な状況から立ち直ったヘレンは、公開交霊会で毎回数千人規模の観客席が満席になるほどの霊能者になり、死別の悲しみで苦悩のどん底にいる人々の涙を拭うべく、崇高な献身的精神で後半生の全てを捧げました。
霊の声を聴く、想念を受け取る
霊の声を聴く霊聴力はクレアオーディエンスと呼ばれ、地上の人間と会話しているように聴こえたり、耳の中から聴こえたり、中には霊的エネルギーの通り道の一つで、みぞおちの辺りにある太陽神経叢（たいようしんけいそう）のチャクラから聴こえる人もいます。
霊聴力の特徴は、無意識の時に突如として聞こえ、普通に会話するよりも小さい声であっても、はっきり聴こえることです。
あくまでも一例ですが、霊聴力は交霊会でこんな時に使用されることもあります。たとえばある霊が、ローズという名の女性の身内だと言ったとします。公開交霊会では多数の人が参加するため、霊能者が「ローズという名前の方はいらっしゃいますか？」と尋ねると、同時に数人が手をあげることがあります。
すると、霊は自分の身内に向かって光を発し、その霊光が届いている人が、霊の身内だと霊能者は断定できます。しかし中には光を発することのできない霊もいます。
すると霊能者は順次、手を挙げた人の前に行きます。その際、本当に霊の身内の人のところにいくと、耳の中でカチッと音がします。この音は、霊の喜びによってもたらされる音で、霊能者はその音で「この人だな」と断定できます。
霊能者は霊の想いを受け取ることもよくあります。当ブログでもよくお伝えしている通り、霊は言語ではなく思念でコミュニケーションをとるので、自分を想いを大きな想念体として霊能者に伝えてくることがあります。
それが一度に大量の情報となって届くので、霊能者は同時通訳のようにそれらを個人的解釈なしに、瞬時に言語に変換していく必要があります。ぐずぐずしていると流れがとまってしまうので、霊能者は早口で話す傾向にあります。
霊のエネルギーを感じる、自分のエネルギーを感じる方法
霊のエネルギーを感じる能力をクレアセンテンスと呼び、この力が強い霊能者は、明朗な性格の霊が現れると気持ちが明るくなります。反対に、深い後悔や罪悪感を抱えた霊のエネルギーを受け取ると、途端に重苦しい波長に影響を受け、気持ちが沈みます。
交霊会では霊だけではなく、参加している人々のエネルギーがとても重要です。交霊会とか霊能者と聞くと、何か暗いイメージを持つ方もいらっしゃるかと思いますが、実際には明るい音楽を流したり、冒頭に皆で瞑想したり、霊能者が冗談を言って参加者を笑わせることがあります。それは全体としてできるだけ霊の世界に住む住人の高い波長に合わせるために、意図的にしていることです。ただ、無駄話は逆にエネルギー不足に陥るので、話は必要最小限にとどめます。
天国にいる人だけでなく、私たちも霊体を持つエネルギー体です。ご自分のエネルギーを感じたことがありますか？興味ある方は以下の方法を一度試してみて下さい。
①体の正面で左右の手の平を向かい合わせにし、指と指の間に隙間がないように少し丸めて１０センチほど離してください。＊下の画像のような感じです。地球は特に意味ありません。
②深呼吸を数回繰り返してリラックスした状態で意識を手に向け、左右の手をお互いに少し遠ざけたり、近づけたりを何回か繰り返してみて下さい。
③両手の中に、まるでエネルギーのボールがあるような感覚を感じませんか？はっきり空気圧を感じたり、少しピリピリするような感覚がある人もいます。何も感じなければ、両手を数センチ上下・前後にずらすように何度か動かしてみて下さい。
◎もし上記の方法で何も感じられなくても、霊的に何かが劣っているわけではなく、一切がっかりすることはありません。私たちは主に五感でしか世界を認識できません。それは広大な霊的世界及び、あなたという永遠の霊的存在について、たった５つの小さな窓からしか理解できないようなもので、わかりづらくて当然です。
もっと大切なことは、私たちは皆、何事も現実化する作用のある思念のエネルギーを日々使う人間であり、一日の中で自分のエネルギーを何に使っているのか認識することです。
心配や取り越し苦労など悲観的な思考を繰り返すことは、貴重なエネルギーの無駄遣いになり、心身の健康だけでなく人生そのものに大きなダメージを与えかねません。霊的な援助の力も拒絶してしまいます。
どうせ同じエネルギーを使うなら、前向きな言葉を使用することを心掛けつつ、自分が心から望むことや、できるだけ明るい未来を何度もはっきり思い描くことで、確実に未来に明るい種をまきたいですね。
今日も最後まで希望発見ブログをお読みいただきありがとうございました。
Your spiritual friend,Lani
参考文献：人生をもっと幸せに生きるために（河出書房出版）、もう一度会えたら（光文社）、天国との対話（光文社）、シルバーバーチの霊訓（潮文社）、これが心霊の世界だ（潮文社）、私の霊界紀行（潮文社）、パワー・オブ・ザ・ソウル（JMAアソシエイツ）、インペレーターの霊訓（潮文社）、ベールの彼方の生活（潮文社）、霊性進化の道（潮文社）、こころが満たされる本（大和書房）、こころが安らぐ本（大和書房）
