希望発見ブログLooking for HOPE 

心を癒す旅 ~もっと楽しく、もっと気楽に。

霊的真理、瞑想、留学、子育て、歴史、エンタメ、人間関係。様々な分野から、人生の希望を見つけるブログです。

兄弟・姉妹のような親子関係

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人気教授の人生観

  親子関係に、興味があります。子供の頃、父がとても怖い存在でした。急に激しく怒りだすことがあり、家族の中で絶対的な力を持っていて、食事中でさえビクビクしていました。夜になって車のエンジン音がすると、父が帰って来たことが分かり、慌てて自分の部屋に避難したこともあります。父親から「見下されている」という強烈な感覚が子供の頃からあり、それに比例するように自分に大きな劣等感がありました。自分から何かを相談したことはなく、本当は感謝していることも多いのに、しきれないことに悲しい気持ちでいました。
 20代の頃留学していた時、ルームメイトが毎週末になると実家にいる父親に電話して、電話を切る前に必ず‟I love you, Dad!”と言っていて、驚いたことがあります。お父さんに向かって、愛しているとハッキリ言っているルームメイトが奇妙であり、そんな親子関係も存在するのか、と驚きました。彼に聞くと、すごく尊敬していて、父親のような人間になりたい、と言っていました。私の友人(女性)でも母親と姉妹のように仲良しで何でも話し合える人がいます。私の中では驚くべきことで、人の親子関係に興味をひかれ続けています。
 
 留学中に、私に大きな影響を与えてくれた教授がいます。会計学の授業を取っていた時、教授が授業中よく家族の話をしてくれました。彼はある日「皆さんは人生で何が大切ですか?私は妻と子供と一緒にいる時間が何よりも大事です。2人のことを心から愛していて、いつも2人のことを考えています。」と幸せそうに言いました。何人もの女子学生達から、“So Sweet!” (何てスイートなの!)と声がもれました。彼女達は未来の夫像をその教授に見ていたのかもしれません。
 以前にもご紹介したのですが、彼はある日こんな言葉を学生に紹介しました。
「あなたにとって何が人生の成功か、世の中に決めさせるのではなく、自分自身で見つけなさい」
 私も含めて、皆、この言葉をすぐにメモしました。教授がこの言葉を伝える前に、こんな話をしてくれたからです。

Love is all you need!

息子の家出

  彼は若い頃からとにかく出世したかったそうです。だから、子供ができても家族のことはそっちのけで、子供の世話は全て奥さんに任せていたとか。ある日、教授の人生観を一変させる出来事が起こりました。9歳の息子が深夜、突然家出したのです。警察に協力を仰ぎ、息子はすぐに見つかりました。教授は息子に向かって激しくこう言いました。「何てことしたんだ!すごく心配したんだぞ!二度とこんなことするんじゃない!」すると、息子は目を真っ赤にして「お父さんは嘘つきだ!僕のことを心配してくれたことなんて、一度もなかったじゃないか!」と言って号泣しました。
 息子が肩を大きく震わせて泣きじゃくる姿に、教授は今までの考え方がいかに愛する人を傷つけてきたか思い知り、自分にとって何が本当に大切か見直したそうです。
 教授はそれ以来、息子には、いつもお兄さんのように思って欲しいと言っているそうです。先生のような仰ぎ見る親ではなく、いつでも相談できるような兄のような親になろうと思ったそうです。
 私はその当時、将来自分が親になるとは思ってもいませんでしたが、父親の存在が遠かった私にとって、その言葉がとても心に残りました。

兄のような父親

 何年かたって私も親になりました。息子がどんな時も何でも話せる親でありたい、と心掛けていました。人生の先生役を親として演じるのではなく、いつでも心を開いて気軽に話せる存在でいたいと思っていました。兄のように。
 嬉しいことが起こりました。
 息子が五歳の頃、一緒に車のオモチャで遊んでいる時に、突然顔をあげて「パパってお兄ちゃんみたいだね」と言ってくれました。私はすごく驚いて「今何て言った?」と分かっていたのに聞き返し、「だから~、パパって何かお兄ちゃんみたい」私はこの言葉がもう嬉しくてたまらなくて、思わず息子を抱きしめました。「君は何て愛おしい弟なんだ!」
 家族や親子の形は人それぞれだけど、私にとっての親としての成功の基準は、息子の兄のような存在で、いつも身近な存在であれば、それでいいのです。
 息子には何かを「教えよう」という考えはなく、大切なことを「伝えよう」と思っています。教えようとすると、教えた通りにしないとストレスがたまりそうです。でも伝えることだけにとどめ、自分で何が大切か、考えて欲しいのです。私と違う人生を歩んで欲しいし、限界を作らず大きく羽ばたいて欲しい。

  自分を信じれば、世の中に不可能はないのだと、子供の頃から自分に言い聞かせて、なりうる限りの自分になって欲しい、そう願っています。

The Place You Drew As a Child

父との関係改善

 自分が親となって父のことを考える時間が増えました。いったい父は何であんなにいつもイライラしていたんだろう。どんな子供時代をすごし、何を恐れていたんだろう。きっと自分を大きく見せたくて、常に人より優位な立場に立ちたくて、怒る、という感情を使うしかなかったのでしょう。
 父との関係はかなり改善されました。父には愛情が不足していたのだ、と思ったのです。戦後まだ貧しい時で兄弟がたくさんいて、親から愛情をもらっていなかったのだと思います。愛する、愛される、ということがよくわかっていなかったかもしれません。愛情が不足すると、恐怖が心を蝕みます。ひどい怒りは、恐怖の裏返しだと思うこともあります。

   空っぽのコップからは水が出てこないように、人間は自分の心の中にないものは、誰かに分け与えることができません。だから、父には思いやりが人一倍必要なのだと思い、私から近づくよう意識するようにしました。

   不思議なことに、父に対する恐怖が消えると、父がどれだけ家族のために頑張ってくれたか、素直に受け入れ、心から感謝できるようになりました。
   まだまだ改善の余地はありますが、老いた父親を年の離れた兄とでも思って、父が生きているうちに、もう少し関係を改善していきたいと、思っています。

  親だからといって仰ぎ見るのではなく、子供だからといって見下げるのではなく、お互い一人の人間として、できるだけ同じ目線の高さでコミュニ―ケーションをとったほうが気楽で、兄弟や姉妹のような親子関係があってもいいのでは、と思います。
 
 最後までお読みいただき、ありがとうございました。
 Your spiritual friend,  ラニ