<レスポンシブを有効にするコード↓>

希望発見ブログLooking for HOPE 

心を癒す旅 ~もっと楽しく、もっと気楽に。

希望発見ブログLooking for HOPE

霊的真理(スピリチュアリズム)、瞑想、歴史、名言、旅行、子育て、エンタメ、心の癒し。様々な分野から、楽しく楽観的に生きるための希望を見つけ、ご紹介しています。

スポンサーリンク

葉室 麟(はむろ りん)*つらい時こそ・・・心温まるおすすめ小説

帯と美しい文章に魅かれて*『千鳥舞う』

 葉室 麟(はむろ りん)さんという歴史・時代小説家をご存知ですか?
 何年も前、今まで読んだことのない著者の小説を読みたくなり、書店でふと葉室さんの小説を手に取ってみました。
 その中に、江戸時代の博多を舞台に、一度失墜した女絵師・春香が再起をはかる姿を描いた『千鳥舞う』という小説があり、帯にはこんな言葉が書かれていました。
『心が死ねばこの世にすべては無明長夜(むみょうちょうや)の闇に落ちる。
この世を美しいと思うひとがいて、初めてこの世は美しくなる。そう思うひとがいなくなれば、この世はただの土塊(つちくれ)となるしかない。死なせてはならない心とは、人を愛おしむ心や、この世を美しいと感じる心。ひとはひとに愛しまれてこそ生きる力が湧くもの。』
 この小説を読んで知りましたが、葉室さんは当時の時代・政治背景に合わせて現代を生きる私達の悩みや不安を登場人物に投影させながら、困難をたくましく生きる術を読者に伝える作家さんです。
 だから、いつの間にか主人公を必死に応援したり、自分自身の姿と重ね合わせ、もし自分がこの状況に追い詰められたらどうするだろう、と夢中になってページをめくるので、とても楽しい上に最後は感動が待っています。
 葉室さんの小説を読んでいると、小説こそ最高の人生勉強方法の一つだと感じます。

人妻の恋は・・・『紫匂う』

 葉室さんの小説にはを題材にしたものがいくつもあります。『紫匂う』という武士の妻の心情を描いた時代小説の帯にはこんな言葉が。
郡方勤めの夫・蔵田と、その妻澪。かつての想い人との再会が、澪の心を揺らす。今、ここで、心のままに生きられたならー。
人妻の恋は罪ですか
 
こんな感じで紫色の大文字で書いてあるものだから、「いや、罪ではないと思うけど、不倫はダメだと思いますよ・・・。」と一人書店で心の中でつぶやきながら思わずページをめくってしまいます。
 葉室さんの小説を読んで後悔しない理由は、ありきたりの三角関係の恋物語で終わるような作品はなく、人の心の奥底まで繊細な描写で見事に描き切っているからだと思います。
 ちなみに先にご紹介した『千鳥舞う』の主人公は女性です。この作品の主人公の一人も女性。最初、葉室麟さんの小説を読んだ時、文中に漢詩や和歌を絶妙に散りばめたり、とても清々しい文章で女性の繊細な心情を見事に表現されていたので、葉室さんは女性かと思い込んでいたのですが、男性でした。
 男性作家にとって、女性の心を描くことが最も難しいとされているそうですが、葉室さんはその点、お見事の一言です。
 こんな見事な文章を書かれる方は、よほど長い間小説を書いてきたかなと思ったのですが、これまた見事に裏切られました。次に葉室さんの経歴を簡単にご紹介し、あと2つどうしてもご紹介したい作品をご紹介します。

50歳で作家デビュー!葉室さんの足跡

 葉室さんは1951年に北九州市小倉に生まれました。そのため、九州地方を題材にした作品が少なくありません。作家デビューしたのは何と50歳。それまでは新聞記者をされていたそうです。
 2005年に『乾山晩愁』で歴史文学賞、2007年『銀漢の腑』で松本清張賞、2012年『蜩ノ記』で直木賞(のちに映画化)、2016年『鬼神の如く 黒田叛臣伝』で司馬遼太郎賞をそれぞれ受賞されています。

f:id:spiritualfriends:20191021130823j:plain

笑いあり、涙あり*藩で一番の臆病者の生きる道『川あかり』

 時代小説というとじっくり読むイメージがあるかもしれませんが、『川あかり』は違います。藩で一番の臆病者と呼ばれた若き侍が、派閥争いに巻き込まれ、ある日突然家老の暗殺を命じられます。
 刺客とならざるを得なかった彼はその後、様々な人と出会い、心の成長を遂げていきます。彼が出会う人々が一癖も二癖もある人達ばかりで、人生の醍醐味ともいえる人との出会いを通じ、“臆病”をはねのけ、たくましく心を育みながら困難を乗り越えていく様子が描かれています。
 『川あかり』は葉室さんの作品の中でもっともエンターテイメント性が高く、普段時代小説を読まない方でも、気楽にさくさく読めるはずです。とにかく楽しく読めるのでおすすめです。 

最後の一行まで感動『柚子の花咲く』

  「桃栗三年、柿八年」は何事もすぐには成就しないことを比喩したよく知られることわざですが、柚子は九年で花が咲く、梨の大馬鹿十八年とも続くそうです。
 ある村塾で育った二十二歳の恭平は、恩師が殺害されたことを知り、真相解明のため隣の藩へ勇気を絞り潜入します。
 人生の使命を全うするため、人はどれほど強く優しくなれるのか。最後の一行まで感動と見出しに書きましたが、それは葉室さんの全作品に共通していることで、特にこの作品は最後の一文字まで、読者を飽きさせません。
  私は葉室さんの著書の中で『柚子の花咲く』が一番好きです。
 ちなみにこの作品の帯には文芸評論家の縄田一数氏の言葉でこんな風に書かれています。
「生きていることが辛いと思える時、私たちには葉室麟の小説がある」
愛とは、学ぶとは、そして生きる意味とはー。魂を揺さぶる感動の長編時代小説。

 

 上の帯文は決して大げさではありません。葉室さんの小説は、誰かを愛し思いやることや勇気を持つことの素晴らしさ、不正に見て見ぬふりをしないこと、大切だと思っている人に大切だと言葉で伝えることなど、人としていつも心に留めておきたいことを思い出させてくれます。
 50歳の時作家デビューを果たした葉室麟さんは2017年12月に66歳でお亡くなりになりましたが、歴史へのとても深い教養と人間愛にあふれた作品の数々を世に出し続け、日本中の読者の心を温めて下さいました。
 忘れられて欲しくない作家さんです。よかったら手に取ってみて下さい。
今日も希望発見ブログをお読みいただき、ありがとうございました。
Your spiritual friend, ラニ

www.spiritualfriends.work

www.spiritualfriends.work