霊的体験は、死後の生命があること、愛する人が今なお存在し続けていることを確認させてくれる。彼らは癒された無傷の身体となり、幸福に新しい生活を生きている。その場所から、私たちを愛し、幸せを案じ、思いやりと理解を持って見守ってくれている。ビル グッゲンハイム
人には死後、伝えたい想いがある
人間は、永遠の生命活動の中のほんの一瞬でしかない死と呼ばれる自然現象を、歴史上の永い間、人生最大の恐怖としてとらえてきました。
しかし、勇気をもってその一瞬を直視すれば、恐怖心はただの幻にすぎないことに誰しも気づきます。なぜなら死は、闇と喧騒が広がる地上世界で天寿を全うした人に、天国という光と安らぎの世界への解放をもたらすからです。
霊的存在である私たちにとって、地上人生は濃霧の中を手探りで一歩一歩進ませるような、生と死の実像が大変わかりづらい物質的な環境下にあります。
しかし時に人は、霧が一瞬にして消え去る出来事に遭遇することがあります。それが、霊的体験です。他界した最愛の人をこの目で見た、そばにいるのをはっきり感じた、その人の匂いがした、声がした、睡眠中に夢で見て元気にしていた、その人の話をしていたら偶然部屋の灯りが点滅したなど、霊的体験談は多岐にわたります。また臨死体験のように、病気や事故により、一時的に死後の世界を垣間見る強烈な霊的体験をする人もいます。
私たちは皆、地上にいながら肉体とは別の永遠の身体・霊体を携えていて、霊体が持つ霊視力(クレアボイヤンス)、霊聴力(クレアオーディエンス)、霊的なエネルギーを感じる能力(クレアセンテンス)、思念による霊的インスピーレーション(直感)を瞬時に受け取る能力(クレアコグニザンス)などによって、誰しも霊的体験をする可能性があるのです。
霊の世界へ旅立った人の視点に立つと、 もういかなる病気やケガ、障害に苦しむこともなければ、お金の心配もなく、時間を気にせず好きなことを何でも楽しめる至福の環境に身を置いていることもあり、地上の愛する人が自分の死を嘆き悲しんでいることがいたたまれず、「どうか悲しまないでほしい。元気で生きているから。また必ず逢えるから」とありとあらゆる方法でコミュニケーションを試みます。
しかし、一旦霊の世界へ移った人が、地上の人に思いを伝えるのは至難の業で、霊的メッセージが伝わっていないとわかると、肩を落として自らが暮らす界層に戻っていきます。
それでも、愛する人が自分のことで悲しんでいる姿をただ見るのは耐えられず、死後数十年たっても霊的コミュニケーションを試みることも珍しくありません。愛は、時の流れによって全く左右されるものではなく、死さえも愛の力を弱めることはできません。地上に暮らす人への永久不変の愛が、様々な霊的現象となって現れます。次にそのいくつかをご紹介します。

生きている、愛している、また逢える
アメリカで七年間に渡り、ニ千人以上の人々の霊的体験談を調査したグッゲンハイム夫妻(ビル/ジュディ)によると、霊的体験の中で最も多いのが、他界した愛する人の存在や気配を明瞭に感じたというものです。
この結果は当然といえば当然で、前述した霊能力のうち、霊的エネルギーを感じる能力(クレアセンテンス)を持つ人が他の能力に比べて圧倒的に多いためです。
感受性や共感性が強く、普段から誰かの相談相手になりがちな心優しい方はこの能力を有している方が多く、周囲の人の考えを心の内で何となく読み取ったり、初対面の人に会った時に気が合うか合わないかが直感的にわかったり、道に迷った時、進むべき正しい方向を瞬時に感じ取ることがあります。
また、誰かがそばでイライラしていたり、病院の待合室のようなたくさんの人が不安を感じるような場所に行くと、ネガティブなエネルギーをたくさん受け取ってぐったり疲れてしまうことがあります。
「私は心が弱いのかもしれない」と勘違いしがちですが、決してそうではなく、実は高度な霊能力、直感力を携えている方なのです。心当たりがある方は、自宅を出る前に目を閉じて深呼吸を繰り返して気持ちを落ち着かせ、まるで大きなシャボン玉の中に入っているかのように、美しく輝く金色か白色の光が、全身を完全に包み込んでいるところをはっきりイメージすることをお勧めします。
あなたの身体を包むエネルギーフィールド(オーラ)は思念と密接なつながりがあり、光があらゆるネガティブなエネルギーから守ってくれます。このような霊的エネルギーワークは、思念を統一する訓練にもなり、決して無駄になることはありません。
では、実際にあった霊的体験談に触れてみましょう。ヴァージニア州に暮らすアイリーンは、22歳の娘・トレイシーを自動車事故で亡くしました。それから半年後、アイリーンは夫と畑にいて、トラクターまで忘れ物を取りに行こうとした時、トレイシーがぴったりと歩調を合わせて隣を歩いているのをはっきり感じました。それは実際に、誰かと一緒に隣同士で歩いているのと全く同じ感覚でした。
他界した人の霊体のエネルギーには、その人の個性がそのまま記録されていて、クレアセンテンスを持つ人のオーラに触れると、「そこにいる」という確かな感覚が直感的に伝わります。
少しここに補足をすると、大人にはわからなくても子供(特に未就学児)が、他界した祖父母や両親、またはお友達の存在を感じたり、姿を見たり、実際に会話をしていることがあります。子供は大人以上に霊的感覚が優れているので、子供が霊的体験を話しだしたら頭ごなしに否定せずに、真摯に耳を傾けて話を聞いてあげることが大事です。
ワシントンDCで心理療法士をしているエリナという女性は、高校生のころ心臓発作で突然他界した父親が、何度も自分の元を訪れていることをはっきり感じ取っていました。彼女には、生前の優しくて頼もしい父親が、少しも変わらずに「そこにいる」という感覚がありました。それだけではなく、「しっかり生きていくんだよ」「くじけちゃいけないよ」というメッセージを心で受け取っていました。
霊の世界は、言語でなく思念でコミュニケーションをとるので、メッセージの伝達は以心伝心が基本です。そのため、心に語りかけられているような感覚を持つのは、ごく自然なことです。
ニュージャージー州に暮らすハルは、義父のヴィンセントが癌でなくなった翌日に、霊体となった彼の姿を見ました。ヴィンセントは、元気はつらつとしていました。そして、「私は元気だよ。それを知らせたくて。みんなに心配しなくていいと伝えてほしい」と心にメッセージを送ってきました。
霊体は完全健康体なので、人は他界直後からすっかり元気になります。だからといって、自分で自分の命を絶つことはしてはいけません。病気にもその人に定められた霊的な学びがあり、海外で広まっている安楽死も、たとえ医師や倫理学者がゴーサインを出しても、霊的には決してやってはいけないことです。
地上にいる人が、先に他界した人と最も容易にコミュニケーションをとることができる方法が睡眠中の夢の中です。睡眠中は肉体と霊体をつなぐシルバーコードが伸びて、意識が霊体にうつって霊の世界を旅しているのです。他界した人とあったり、いつか訪れる霊の世界の環境に、慣れる目的があります。
22歳の大学生・グレッグは、建設現場で感電死した友人のエヴァンと夢の中で出会いました。エヴァンはとても元気そうな表情で「死の瞬間は全く苦しまなかった」と伝えた上で、こう続けました。「僕のことは、誰にも心配してもらいたくないし、落ち込まないでほしい。だって僕は今、すごくいいところにいるんだから。みんなよくしてくれるし、幸せだよ。いつか君たちが来るのを待ってるからね」
夢で他界した人と本当に出会った時、とても現実的で幸せそうで温かみにあふれています。エヴァンのメッセージは、多くの天国の住人が地上の人に心底伝えたいメッセージでもあります。
このような霊的体験は枚挙にいとまがなく、一度体験すると、死への考え方が一変します。またそうした体験をした人の声に心を開いて耳を傾けることは、私たちに貴重な学びをもたらしてくれます。
もし、天国にいる人から本当に元気にしているかメッセージがほしい、霊的な体験がしたいと望む方がいたら、その気持ちを祈りに変えることです。言葉がまとまりにくい場合は、声にはっきり出したり、手紙のように思いを言葉にして綴りましょう。祈りは思念の力を増幅し、霊の世界へ届ける確かな手段です。

愛の形は無限♾️多様な霊的体験談
地上の人が霊的な体験をするのは、この世を去った人たちが、皆、元気に復活しているという霊的真実を伝える目的があります。例外としてポルターガイスト的な霊的現象もありますが、多くの場合、それは自分が他界したという事実に気づかない、または受け入れられない人達が、死後も地上世界を徘徊し意図せず引き起こしています。
万が一そのような現象に遭遇したら、恐怖の念ではなく、「もう他界したのだから天国にいけば、もっと幸せになれるよ」と愛の念を送ることが大切です。
死は終焉ではなく一つの変化に過ぎず、皆復活するという重大かつシンプルな霊的知識を伝えるために、今からおよそニ千年前に地上世界に降り立った人がいました。キリスト教の創始者と信じられているイエスです。
彼は類まれな霊能力と心霊治療能力を合わせ持ち、生涯に渡り私心を捨て、人間が到達しうる最高の徳に生きた人です。
彼は死後、自身の霊体を物質化させて弟子などの前に現れました。霊体には地上の大気中にある原子を吸着する性質があり、人間の肉眼に映じる程度の霊的生成物を霊体の周囲に保持することが可能になります。
霊的メカニズムを熟知していたイエスにとって、霊体の物質化は決して難しいことではありません。しかし当時の人はイエスが死後、肉体を伴って現れたと思い込み、困惑して解釈に頭を悩ませ、彼を神の座にまつりあげてしまいました。
さらにイエスの死は、人間の罪を贖(あがな)ってくれるものという、霊的真実とはひどくかけ離れた誤った教えを創作しました。高級霊の伝える霊界通信では、この教えは神への最大の侮辱だと強い口調で諫めています。
キリスト教を含めた既存宗教の最大の欠陥と弱点は、組織の維持に汲々としながら世俗生活におぼれ、霊的真実から徹底的に目をそらし続けているところにあります。
イエスが霊的メカニズムにのっとって霊的現象を起こしたように、霊的体験は決して奇跡ではなく、ましてやオカルトの類ではありません。必ず背後に霊的メカニズムが存在します。
また愛の形は永続的かつ無限であり、他界した人が愛を表現する方法も無限です。中には物理的な手法で、自分の存在を知らせてくることがあります。
部屋の灯りが点滅したり、他界した人のことを考えていたら、その人が好きだった曲がラジオなどから流れることもあります。そのような体験した人の多くは、直感的に「あの人からのメッセージだ」と感じたり、そばにいることを感じ取ります。
また特定の物品が動き出す、音がなる、ということもあります。前述したように、こうした現象は奇跡やオカルトではなく、必ず背後に霊的メカニズムが存在します。最後になりますが、次にもう少しこの辺りを詳しくお伝えします。

天国からの至言*本当の成功とは・・・
19世紀中旬に、アメリカのある民家に暮らす姉妹の霊的体験が、一躍世間の大きな注目を集める出来事がありました。それがきっかけで、当時の第一級の科学者などによって、霊的現象の厳密な科学実験が繰り返し行われました。
その結果、他界した人が音を立てたり、物を動かしたりして霊的現象を起こす際に使用する霊的物質の存在が明らかになりました。それが、フランスのノーベル賞生理学者・シャルル リシェ氏によって命名されたエクトプラズム(Ectoplasm)です。これは、人間のエネルギーと霊的物質を合成させてできる物質で、自然発光性があり、エクトプラズムがあれば物を浮遊させることも可能になります。
エクトプラズムの生成には、霊界側にいる技術者の協力が必要で、その時々の条件下で濃度が濃くなったり薄くなったりします。霊的なものが物質化する時は濃度が濃い時で、薄い時は写真にうつることがあります。
当時多くの科学者がエクトプラズムを顕微鏡などで観察しましたが、霊的な物質を地上の科学技術で完全に解明するに至っていません。霊的なものは常に物質を上回るため、それは不可能なのです。
ただ、当時霊的なことに懐疑的で、「霊的現象の嘘を私が暴いてやる」と意気揚々と科学実験に参加した多くの世界的な科学者たちが、実験後は例外なく霊的世界や霊的現象の実在を認め、霊的知識の普及につとめたことも事実です。
他にもアポーツという現象があります。アポーツとは、ある場所にあった物品が、瞬時に遠く離れた場所に移動するという霊的な現象です。これはある物品を一旦気化して移動し、再度物質化させるという手法で行われます。
たとえば、探していた物が実はどこか遠いところにあったのに、自宅の中で見つかる、ということもありえます。この現象は、イギリスの霊能者・ハリー エドワーズが、ジャック ウェバーという霊能者を使った実験で、実際にその様子をカメラに収めたこともあります。
このように、霊的体験や霊的な現象は、背後に地上の物理法則にあてはまらない霊的メカニズムがあり、霊的存在である私たちの日常に、いつ起こっても不思議ではありません。霊的なこと=恐怖とすぐに結びつける人が多くいますが、霊的メカニズムを知れば恐怖を感じることなど全く不要です。
多くの霊的体験談に触れてきたグッゲンハイム夫妻は、天国からの霊的コミュニケーションには、愛の大切さが繰り返し伝えられていると語ります。人生でどのような言動で周囲の人に接してきたのかが最も重要で、それに比べれば、地上における物質的な成功や業績は取るにたらないことだと述べています。
あるカナダ人女性は、癌のため49歳で他界した父親からメッセージを受け取りました。彼は地上人生でビジネスで大成功をおさめた人でもありました。天国の住人となった彼は、最愛の娘に戒めを含めた霊的至言を届けました。
「人生で最も大切なのは、何を所有しているかではない。何をするかなんだ。愛があるかないか。大切なのは、それだけだ。」
今日も最後まで希望発見ブログをお読みいただき、ありがとうございました。
Your soulmate friend,Lani
参考文献:シルバーバーチの霊訓(潮文社)、ベールの彼方の生活(潮文社)、インぺレーターの霊訓(潮文社)、これが心霊の世界だ(潮文社)、こころが安らぐ本(大和書房)、こころが満たされる本(大和書房)、私はできる!(サンマーク出版)、すべてうまくいく(角川書店)、人生をもっと幸せに生きるために(河出書房新書)、パワーオブ・ザ・ソウル(JMAアソシエイツ)、コナン ドイルの心霊学(潮文社)、これが死後の世界だ(潮文社)、霊力を呼ぶ本(潮文社)、生きがいのメッセージ(徳間書店・本文内霊的体験談を引用)